ゆるキャラのアイデアを友人3人で持ち寄り、ごく私的でミクロなグランプリを決めるLINEの会話が笑えると評判です。キャラが濃すぎる参加者によるウィットに満ちた会話のなかで、“異形”が次々と現れる流れがひたすらカオス。
エントリーしたのは投稿主の重曹(@YTmoyashifes)さんと、友人のNZK(@nzk_indori)さんとなかのやま(@namuamidaze)さん。重曹さんは3人の間で突発的に起こるおかしな会話を「クソLINE」と称してモーメントにまとめており、今回のグランプリもその一環のようです。
「俺のゆるキャラが早くゆるみてぇって言ってんだよ……」と、独創的に意気込みを語るNZKさんをはじめに、3者とも気合十分。トップバッターの重曹さんが「被検体くん」を披露すると、さっそく「キモい」「なにこいつ」と、罵倒をもって迎えられます。なんだこの、イチゴ大福に生命を与えようとしたマッドサイエンティストの失敗作みたいな生物は。
重曹さんによると、被検体くんは「研究機関から死んだとみなされて廃棄されたけど、実は生きてた」とのこと。生い立ちこそかわいそうですが、「割と愉快に生きていそう」「ファッションはオシャレ」と、審査する2人からはポジティブな面も見出されます。よくそこで評価にバランスとれたな……そうか、「悲惨な過去に比べれば現在はずっとゆるい」意味でゆるキャラなのか。
続いてNZKさんが披露したのは「はいずりプリンくん」。プリンとトッピングのサクランボをかわいらしく擬人化していますが、はった跡がキラキラ輝いていて、軟体動物的な不気味さも醸しています。あまりにもネーミングそのままのデザインに、なかのやまさんも「はいずりプリンくんじゃん」とストレートに理解します。素直っ。
多幸そうな表情とは裏腹に、はいずりプリンくんは悲しくも恐ろしい宿命を背負ったキャラクター。恋人とともに強盗に殺されてプリンの妖精に転生し、犯人を探してはいずり続ける復讐鬼なのです。頭に乗っている「チェリーちゃん」は親友ですが、その正体はなんと探し求める強盗その人。サクランボになると同時に記憶を失っており……と、ところどころムチャクチャながらも練り込んだ(?)設定が、重曹さんたちをいろいろな意味でうならせます。
そして最後になかのやまさんが出してきたのは……なんだこれ。緑と赤と青のスープが入り交じった火鍋のような物体から手が生えていて怖いことこのうえありません。これを「エコマークのできそこない」と評する重曹さんのセンスに嫉妬。
「ヌ・ヤ」と知られざる神様のような名を付けられた謎の存在に、「なんなのこいつ」とNZKさん。そりゃあ聞くわな。しかしなかのやまさんからの説明は「宇宙を泳ぐ」「口がないから生まれてから1週間で死ぬ」「コウノトリが運んでくる」など、まるでつかみどころがありません。あ、もしかしてその場で考えてる?
「俺は頭脳明晰容姿端麗〜」と、とうとうヌ・ヤでなく自分のアピールを始めたなかのやまさんをよそに、品評は総括へ。「ゆるキャラというテーマからすれば妥当」とする重曹さんの冷静なジャッジにより、はいずりプリンくんが優勝とコールされました。満場一致かと思われましたが、ここでもなかのやまさんが我の強さを発揮。「俺のがいいよ。1位欲しいもん」とのムチャな主張がなぜか通り、グランプリは彼の生み出した「ヌ・ヤ」に決まりました。というか今となっては、別に順位とかどうでもよかったんじゃないのかな。
「キャラがみんな濃くて楽しかった」「はいずりプリンくんの設定に救いがなさすぎて面白い」「全員闇が深い」と、ツイートは大好評。グランプリのヌ・ヤに魅せられた人も少なくないようで、ファンアートまで生まれています。
重曹さんは「アイコン等の使用範囲でしたらご自由にお使いください」と、各キャラクターの画像をあらためて公開。勢いでTシャツ化までして、BOOTHで販売しています。
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