「え? このおっちゃん絶対死ぬやん」 線路に転落した人を助けた実体験漫画のリアルな恐怖に震える
「たとえ、目の前で人が転落しても、自分の命を最優先にした方がいいと思います」
「え? このおっちゃん絶対死ぬやん」――駅のホームから線路に転落した人を助けた経験を描いた漫画がTwitterで話題になっています。作者はお笑いグループ「ニュークレープ」のメンバー、ナターシャ(@newcrepe_nata)さん。
その出来事が起こったのは、4月9日の22時半ごろ。バイトに行くために人気のない駅のホームに降りると、フラフラに酔っ払った男性が1人でおり、落ちそうになったら引っ張ろうと思っていた間に線路に転落。まだ時間があるので人を呼ぼうと考えるも、通過の急行列車がすでにこちらの駅に向かって迫っていることに気がつきます。
思わず「ヤバイ ヤバイ ヤバイ ヤバイ」と、頭の中が「ヤバイ」だけになったナターシャさんは、慌てて転落した男性の元まで駆け寄って、彼(おっちゃん)をホームの下に引っ張って避難。その際、いわゆる“火事場の馬鹿力”によって引っ張れたこと、また途中で一瞬だけ、電車が正面から迫ってくる様子に「映画みたい」だと思ったといいます。
ブレーキ音と警笛を鳴らしながら目の前を通過する電車に圧倒され、その瞬間は目が「バキバキ」だったと語るナターシャさん。その後は、電車が途中で止まってから大声で助けを呼び、2人とも死ぬことなく事なきを得ます。
それから状況説明を終え、遅刻したバイト先に向かう中、今度はどんどん恐怖がやってきたといいます。「もし電車との距離が近かったら」「もしおっちゃんがもっと体が大きかったら」「もし行くか悩んで降りるタイミングが遅かったら」。これらの条件によっては、もしかすると自分が死んでいたかもしれないと思うと震えが止まらず、バイト先に着いてからはしばらく動けなかったそうです。
後日、男性を救出したことで消防署から表彰を受けたナターシャさんですが、その際に「もう同じことがあってもまず降りようとは思わないです」と話すと、消防署の方もうなずいていたとのこと。また自身の変化として、今でも自分に向かってくる電車がフラッシュバックしたり、ホームギリギリが怖くて立てなくなったことも語られています。
ナターシャさん本人も話しているように、今回のは運良く死なずに済んだ出来事。ちなみに東京メトロの「安全ポケットガイド」では、もし線路への転落者を見つけたら「非常停止ボタン」を押すように書かれています。とはいえ、人ひとりを救った事実にはコメントで称賛の声が寄せられ、とっさに体が動いたことに「すごい」「俺ならたぶん動けない」と驚く声が寄せられています。
ナターシャさんは他にもInstagram(@newcrepenata)やTwitterで、イラストや相方のやばい話を描いた漫画「相方観察日記」を公開しています。
「ホームに転落した人を助けた話」の漫画(著・ナターシャさん)
画像提供:ナターシャ(@newcrepe_nata)さん
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 目の不自由な人を助けた“親切の連鎖” 電車の中での実体験を書いた漫画が優しさに包まれすぎている
みんな優しさを始めるきっかけを探しているのかもしれない。 - 「全日本が泣いた」「ステキすぎる」 電車に大泣きする赤ん坊 母親への優しさあふれる対応に称賛の声
自分だったらこんな風にできただろうか。 - 電車内にセミ → 捕獲 → 外に投げ……(ドアパタン) ある青年の気まずい姿を描いた実録漫画に同情の声集まる
「ぬれぎぬだ」と叫びたくなりそう - 「子連れでも気軽に電車に乗りたい」 電車での殺伐とした出来事を描いた実話漫画に反響
思い出そう、ぼくらはみんな子どもだった。 - 急病人発生時に見事な連携プレー トルコでの体験を描いた漫画に反響
トルコの方々の迅速な対応を見習いたい。