6月に始まるふるさと納税の新制度について、総務省は大阪府泉佐野市など4市町の参加を認めない方針だと報じられています。泉佐野市は大々的に専用サイトやネット広告を展開し、総務省の基準を超える返礼品で多額の寄付を集めてきただけに、ネットでは「やっぱり」という声が上がっています。
日本経済新聞など各紙の報道によると、泉佐野市のほか、静岡県小山町、和歌山県高野町、佐賀県みやき町について、ふるさと納税の新制度から除外する方針を固めたとのことです。6月1日以降、この4市町に寄付しても税金の優遇が受けられなくなります。
除外される見通しになった4市町は、返礼品が“お得”なことで知られていました。中でも泉佐野市はふるさと納税専用Webサイトを自ら開設し、2〜3月、返礼品に加え、支払い額の20%に当たるAmazonギフト券を贈る「100億円還元キャンペーン」を展開。2018年度は360億円超の寄付を集めたとみられています。泉佐野市の2018年度一般会計予算は約560億円ですから、市の財政に大きく寄与する規模です。
新制度では、返礼品について調達費が寄付額の30%以下の地場産品に限り、総務省が基準に適合した自治体を指定する方式になります。泉佐野市は総務省に新制度の適用を申請したとのことですが、総務省は4市町について、これまでの“実績”を重く見て、示しを付ける形にしたようです。
泉佐野市は現在、「規制後のふるさと納税を体感して、ギフト券最大30%をゲット!」「これでいいのか? ふるさと納税」と煽り気味の「300億円限定キャンペーン」を5月31日まで実施中です。
泉佐野市などが除外される方針について、Twitterでは「やっぱり」といった声が多く、ルールを破る形で多額の寄付を集めた自治体を批判する声も上がっています。一方で、総務省の制度設計に問題があったという指摘も多く、総務省の裁量でペナルティーを科されるのは「法治国家と呼べない」といった批判もあります。
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好意的な意見が多いながらも、「趣旨を逸脱」などの反対意見も。