「きのう何食べた?」ついに登場した磯村勇斗ジルベール 針ネズミTシャツの衝撃、絶妙にいやらしい西島秀俊の笑顔(2/2 ページ)
マズい、それはマズい! 何がマズいって、小日向さんは割と俺のタイプなんだ!(西島秀俊の心の声絶妙)。
シロさんと長森さんと“オフィスラブ”
「でもさ、実際、職場にそんな空気持ち込む人間ってまずいないって」
こちらは司法修習生の長森さんのお話。ケンジに恋仲になることを心配されたシロさんの返事は非常に理性的だ。
日本では“オフィスラブ”が他国に比べても非常に多いという。出会いが多いのは悪いことじゃない、という考え方もあるかもしれないが、職場は恋愛する場所ではない。なんなら結婚したら女性は職場から排除されてきた歴史もある。「わたし、定時で帰ります。」を実践しているシロさんにとって、職場は仕事をする場所(当たり前だけど)。上町法律事務所にもそういう空気がしっかりあるのだろう。
ところが、長森を連れて普段どおり職務を遂行していたシロさんは徐々に自意識過剰のワナにはまりこんでいく。彼女が自分のことを褒めたり、笑顔を見せたりするだけで、「自分に好感を持っているんじゃないか」と思うようになるのだ。あのクリーンなおっさんぶりが知られるシロさんが!
原作にはないドラマオリジナルの部分がある。ぶつかって倒れた長森にシロさんが手をさしのべ、彼女がその手を握り返すと、風がブオッと吹いてピアノがポロンと鳴るいい感じのBGMが加えられているシーンだ。こういう場面はこれまでのドラマで繰り返し、恋愛のきっかけとして描かれてきた。
「なんか、俺、モテてる……?」
小日向さんからの食事の誘いのメールを見た直後だったシロさんは、痛恨の勘違いをしてしまう。プライベートなら何をどう勘違いしてもいいが、ここは仕事の現場。初めて会った職場の大先輩に対して、仕事ぶりや仕事の考え方について思ったことを素直に言っただけなのに、それを相手に「恋愛」とか「好意」だのと捉えられてしまうのは面倒くさいことこの上ない。
恋愛になるのがイヤで焦ったシロさんは思わず「長森さん、彼氏、いるの?」と口走ってしまう。また、このときの西島秀俊の笑顔が絶妙にいやらしい。そして「フッ」と真顔に戻る長森役の真魚の表情も抜群。大先生(高泉淳子)の「向こうがそういう目で見られてるって感じちゃった時点で、難しいんじゃない? 仕事するのは」という言葉が圧倒的に正しい。
なお、原作も同じ展開なのだが、職場での「彼氏、いるの?」という一言に対する厳しさに驚いた覚えがある(原作でこのエピソードが描かれたのは2009年)。ただ、上町法律事務所の人たちはもうちょっとラフで、シロさんと長森さんがいい仲になったら責任とって結婚しちゃえばいい、と囃し立てていた。このあたりにこの10年の間での“オフィスラブ”なるものに対する世の中、ならびに制作者の意識の変化が見受けられる。
7話はシロさんとケンジ、小日向さんとジルベールが一堂に会するぞ。今夜0時12分から。
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