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米国の億万長者が、米大学の卒業生に対して借金全額の肩代わりを申し出たことが話題になっています。卒業生396人分のローンは総額4000万ドル(約44億円)に上るとのことです。
5月18日に卒業式が開かれたのは、米ジョージア州アトランタにあるモアハウス大学(Morehouse College)。黒人男子のために設立された私立大学で、公民権運動の指導者マーティン・ルーサー・キング牧師や、スパイク・リー監督などを輩出しています。
卒業式では、投資ファンドの創設などで財を築いたロバート・スミス氏が招かれてスピーチをしました。米誌「フォーブス(Forbes)」によると、スミス氏の資産額は約50億ドル相当に上り、2018年で最も資産が多いアフリカ系アメリカ人だとのことです。
スミス氏はスピーチが終わるころになって、「卒業生のローンを一掃するための助成金を創設している」というサプライズを明らかに。会場からは卒業生の大きな歓声が上がりました。
スミス氏は「今後も全てのクラスに同じ機会を提供しよう。全ての人にアメリカンドリームの機会を確保する」などと述べています。
現時点では学生ローンの肩代わり方法など詳細は決まっていないとのこと(ニューヨークタイムズの記事)ですが、卒業する学生にとっては何よりのプレゼントでしょう。
米国の大学の学費などは日本に比べると高く、卒業するために借りた学生のローン残高が過去10年間で2倍以上に増えているなど、社会問題になっているとのことです。
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“失われた数十年”が影響している可能性。