46年連れ添った妻を捨て、会った時間30分のメル友にプロポーズ「奥さんもアナタは要らないんじゃないですかね?」 「テレフォン人生相談」先週のハイライト(1/2 ページ)
妻から離婚を止められるのを望む自尊心夫。
72歳男性の相談者からの、46年間連れ添ってきた72歳の妻と離婚したいという相談。もう20年以上も破綻した結婚生活を送っているらしいのだが……。「テレフォン人生相談」(ニッポン放送・月〜金曜11時〜 配信)先週のハイライト。今回ピックアップしたのは5月30日(木)放送の柴田理恵パーソナリティー回。
マンションも年金も妻にあげて離婚したいというが……
結婚生活が(相談者いわく)破綻した原因は相談者自身の浮気。46歳の頃、海外への単身赴任中に現地で愛人を作り、3年ほど付き合ったあげく、愛人が「妻と別れて!」と大騒ぎ。妻の方から離婚を切り出されたものの、世間体や慰謝料のことを考え、土下座をして離婚を回避したのだ。
以降、裕福な家庭で育った妻にぜいたくな生活をさせるため、相談者はお小遣いナシ、貯金もナシ。マンションのローンは相談者のお小遣い分で支払うという、自分の自由になるお金がない状態で結婚生活を送ってきた。
それなのに妻からは「アナタみたいな貧乏人の小せがれと結婚するんじゃなかった!」「図々しくもそんな女遊びをして私をこんなに苦しめて!」などと罵倒され続けてきたという。
月15万円払っていた家のローンの支払いが2カ月前にようやく終わり、自由になるお金を手にした相談者は、早速アパートを契約して2日前に家を出た。
「この際、マンションは妻にあげて、それから年金の半分も妻にあげて、今までと同じようなぜいたくな暮らしをさせるようにして……」
相談者はここまでして離婚したいと考えているものの「妻が離婚に応じてくれないのではないか」と心配する。
「仮に(離婚を)申し出ても『私は判をつかないよ』と、こういうことになると思うんです。想像するにですね」
「妻が離婚に応じてくれない」じゃなくて、「応じてくれなかったらどうしよう」という相談か! とりあえず妻に断られてから相談すればいいのに。
「離婚したい」といいつつ「引き止められたい」自尊心
この日のアドバイザー・弁護士の大迫恵美子が離婚をしたい本当の理由を聞くと、相談者が挙げたのは「破綻した結婚生活から自由になりたい」。さらに、寂しさ紛れにはじめた「出会い系ネット」で3カ月前に知り合った「メールお友達」に恋してしまったようなのだ。
72歳でマンション&年金半分を失ってまで離婚をしたい本当の理由はそこでしょ!
「自由になりたいというだけならね、籍を抜くなんていうことに、そんなに頑張らなくてもいいと思うんですけど」「その籍に、誰かを入れたいっていうことなんですね」
さらに大迫先生は「妻が離婚に応じないのではないか」という相談者の心配も、意味がないと指摘する。
「お金をね、あらかた奥さんに渡すんだという話であれば、奥さんとしてもアナタと一緒に暮らしたいとは思わないんじゃないでしょうかね?」
「ま、私もそう思ってくれればいいんですが、何しろ(妻は)ヒステリックですから……」
「(マンションや年金を渡せば)アナタは要らないんじゃないですかね?」
「そうは言いながらも私を便利にこき使うことで憎しみを忘れるということを常日頃しています」
浮気をした憎い夫がマンションも年金も置いて出ていくとなれば、妻が反対するとも思えないのだが、なぜか相談者は、離婚を切り出してもいない段階で「応じなかったら……」ということばかり心配しているのだ。
大迫先生は、この辺に潜む相談者の闇まで掘り起こす。
「自尊心っていうか、そういう気持ちがおありなんだろうと思うんですけど、『憎しみがある』とか『ヒステリーだ』っていう風に奥様のことをおっしゃりながらね、奥様はなにがしかの価値をアナタに認めているんだっていう話をするのが好きですよね?」
「(少しトーンが落ちた様子で)……そうですね。実際、家内は私に対する憎しみと同時に、46年っていう結婚生活から情もあるんでしょうけども」
いや、奥さんが離婚に反対するかどうかも分からない段階で「情もあるんでしょうけども」も何もないだろう。
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