ドラッグストア大手のマツモトキヨシホールディングス(HD)は6月5日、同業大手のココカラファインに対し、「資本業務提携に限らず、経営統合を含むあらゆる選択肢の検討及び協議を進める方針」を伝えたと明らかにしました。
マツモトキヨシHDは4月26日、ココカラファインと資本・業務提携を検討すると発表。ですが、ココカラファインは6月1日、「スギ薬局」を展開する大手のスギホールディングス(HD)と経営統合について協議を始めると発表しています。ココカラファインによると、マツモトキヨシHDとの提携検討を発表した翌日にスギHDから経営統合を提案されたとのことです。
ココカラファインは特別委員会を設置し、マツモトキヨシHD、スギHDとの連合を「客観的な立場から総合的に検討する」とのことです。
業界再編の目玉になったココカラファインは2008年、関東の「セイジョー」、関西の「セガミ」などが経営統合して発足。傘下のドラッグストアを順次「ココカラファイン」ブランドに切り替えて現在に至ります。
売上高は約4000億円(19年3月期)と、最大手ウェルシアホールディングスの7791億円(19年2月期)には及びませんが、4月末時点で1358店を展開し、東京と大阪の都市型店舗が多い点が特徴です。マツモトキヨシHDの売上高は約5760億円(19年3月期)、スギHDの売上高は約4885億円(19年2月期)と、どちらがココカラファインと組んでもウェルシアを抜いて業界トップに躍り出ます。
日本経済新聞の記事によると、マツモトキヨシHDは都市型店舗に強く、店舗の5割以上が関東。一方のスギHDは郊外型店舗が中心です。ココカラファインと組めば業界トップに立てる上、強みを補完し合える狙いがありそうだと指摘しています。
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