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不振のJDIが1200人リストラ発表、ボーナスもカット スマホ液晶事業を縮小

「日の丸液晶」の苦境。

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 ジャパンディスプレイ(JDI)は6月12日、国内で1200人の希望退職者を募集すると発表しました。国内社員約4600人の4分の1強に当たります。不振に陥っているモバイル端末向け液晶ディスプレイ事業を縮小するのに伴う人員削減に加え、人員数の適正化で固定費のさらなる削減を図るとしています。

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スマホ液晶生産拠点の白山工場は一時稼働を停止(JDIのWebサイトより)

 原則40歳以上の社員を対象に、7月29日〜8月27日に募集し、退職予定日は9月30日まで。退職金に加え、特別加算金を支給するほか、希望者には再就職を支援するとのことです。また、中国の販売子会社で人員を削減するほか、有機ELディスプレイメーカー、JOLEDへの出向者は転籍する方向でJOLEDと協議します。

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人員削減の詳細(IR資料より)

 役員報酬は最大60%カットするほか、管理職以上の夏期賞与は約25〜50%カット。一般社員の夏期賞与も減額し、冬期の減額も検討するとのことです。責任を明確化するため、月崎義幸社長兼CEOが辞任するなど、経営体制を一新します。

 早期割増退職金として、2019年度第2四半期(7〜9月)に、約90億円の特別損失を計上する見込みです。リストラによる費用削減効果は年間約200億円としています。

 JDIの主力だったモバイル端末向け液晶ディスプレイですが、急速に実力をつけてきた中国メーカーとの競合による価格競争の激化が進んでいる上、端末メーカーによる有機ELディスプレイ採用の拡大、中国の景気減速などから需要が低調な状況が続き、JDIが業績不振に陥った要因になっています。

 このため、JDIは車載端末向けなどを強化する一方、モバイル端末向けは縮小し、生産を集約することで収益改善を図る方針を決めました。スマホ向けディスプレイ生産拠点の1つ、白山工場(石川県)は一時稼働を停止。また、茂原工場の一部ラインを閉鎖します。

 「日の丸液晶」などと期待されたJDIですが、経営不振が続き、株価は発足当初から10分の1以下に下落しています。6月12日終値ベースの株式時価総額は約567億円。台中3社連合が金融支援を行い、傘下に入る方向です。

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JDIの株価推移(Yahoo!ファイナンスより)

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