「欅坂46」の魅力は何なのか グランジ遠山大輔が語る「命削るパフォーマンス」に涙こぼれる瞬間【前編】:遠山大輔インタビュー特集(1/3 ページ)
そのどれが欠けたって永遠は生まれない。
「欅坂46」と聞いてあなたはどんなイメージを抱きますか――。既存のアイドル像をなぞらず、独自路線を貫く彼女たちはなぜ注目され、さまざまな評価を受けるのか。10代から圧倒的な支持を集めるラジオ「SCHOOL OF LOCK!(SOL)」の2代目校長「とーやま校長」として知られ、大の欅坂46ファンでもあるグランジの遠山大輔さんに“腹を割った話”を聞きました。前編・中編・後編の3記事・1万6000字の特集で“欅坂愛”をお届けします。
命を削る一曲入魂。「やんや言うのは全力で何かをやったことがないヤツ」
――いつも「SOL」拝聴しています。あの“とーやま校長”が目の前にいるなんて緊張します……!
遠山:俺も「エキセントリックのロケ地探訪」とか「黒い羊のロケ地探訪」の記事読ませてもらいました! 欅坂46の曲では「エキセントリック」が一番好きなので、「うわー! ほんとだ! ここで撮ったんだ!」ってめっちゃ興奮しましたよ。途中、齋藤冬優花さんのブログに飛べるのも最高だったし(笑)。あの変態みあふれる愛情爆発記事を書いた人たちがインタビューしてくれるなんて不思議な感じです!
――恐縮です(笑)。今回は欅坂46の深いお話を伺いたくて、遠山さんにお声がけしたんです。遠山さんはウソをつかない大人だと思うので。
遠山:いくらでも喋りますよ。俺もゴリゴリの欅オタですから!
――心強いです(笑)。遠山さん自身は欅坂46のどんなところに魅かれるのだと思いますか。
遠山:一曲入魂のパフォーマンス力です。俺、欅坂46のライブを見ているときってめちゃくちゃ興奮しているんですけれど、そのとき決まって心の中で「いけー!」「もっと超えろー!」「超えたー!」みたいに叫んでるんですよ。
――「超えろー!」は、何に向かっての超えろですか。
遠山:限界の壁ですね。楽曲によっては「ガラスを割れ!」みたいに全員で突進して壊す壁もあるし、軽やかにジャンプして超える壁もあると思っているんですけど、メンバーの後ろには俺たちファンがいて、壁に向かっていくメンバーを必死で応援しているイメージです。
――確かに欅坂46のライブって、見ている方も息が止まるっていうか、拳を握りしめる瞬間がありますよね。純粋に応援しているんだけど、ちょっと保護者的にも見ているというか。
遠山:あります。一瞬一瞬を見逃せないから、ペンライト振れないぐらいの緊張感と興奮がありますし、俺の場合は静かに涙を流していることも多いです。この感覚って大好きなロックバンド「THEE MICHELLE GUN ELEPHANT」のライブを見たときの興奮に似ているんですよ。
90年代当時、まだフェスが日本に根付いていない時代にTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTは、「演奏がすごすぎて死人が出るかもしれない」というウワサが回るぐらいすごいパフォーマンスをしていて。暴力的であったり、とてもはかない瞬間があったり、とにかく目が離せないし、ライブとなれば「いけーっ!」っていう感覚がありました。だから、いろんなアーティストのライブを見に行ったときに、「THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのパフォーマンスと比べてどうか」というのが、ある意味自分の中の基準の一つだったんです。
でも有明コロシアムで行われた欅坂46初ワンマンライブを見終わった後にふと、「あ、ライブ中1度もTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTのことを思わなかったな」「これはすごいことだ……!」となって。これまでロックバンドに託していたものを、今は勝手に欅坂46に託しています。
――確かに、既存のアイドルを応援してる感覚とは違うものが欅坂46にはありますよね。だからこそ、世間での評価もいろいろです。遠山さんはそういった“世間の声”についてどう思いますか。
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