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東村アキコ原作「偽装不倫」杏×宮沢氷魚で今夜スタート 「結婚にとりつかれた寂しいアラサー女性」の類型を超えて行けるか(2/2 ページ)

原作は「東京タラレバ娘」「海月姫」の東村アキコ。

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 偽装不倫相手のジョバンヒは、ドラマ化にあたり、韓国人カメラマンから福岡出身のフリーカメラマン・伴野丈(ばんの・じょう)に設定を変えている。演じるのは、モデル・俳優の宮沢氷魚だ。

 宮沢の過去の出演作である「コウノドリ」第2シリーズ(TBS系)や「トドメの接吻」(日本テレビ系)の公式Instagramアカウントなどを見ると、いたずらを企むような表情や、出演者に囲まれてのくしゃっとした笑顔を見ることができる。一方で、モデル仕事での写真では、ウェーブした前髪とまぶたの奥からのぞく視線がつかみ切れなくミステリアス。不思議な魅力の表情を持つ宮沢が、鐘子を翻弄(ほんろう)する伴野を演じる姿が楽しみだ。

 鐘子の姉・葉子を演じるのは仲間由紀恵。葉子の非の打ち所がない夫・賢治谷原章介が演じる。ドラマ「偽装不倫」のキャスティングは誰も彼も絶妙だが、このふたりは特に「ぴったり!」と言いたくなる。原作未読の方は、ぜひ確かめてみてほしい。

 また、葉子の不倫相手・風太役は、「仮面ライダーエグゼイド」(テレビ朝日系)、映画「チア男子!!」(2019年)の瀬戸利樹が髪の毛をピンク色に染めて挑む。ピンク髪といえば「初めて恋をした日に読む話」(TBS系)の横浜流星が記憶に新しいが、瀬戸のピンク髪もこれまでと印象が変わって新鮮なうえ、よく似合っている。こうなったら、若手俳優全員のピンク髪が見てみたい気持ちになる。

 原作の舞台が韓国だったことが、嘘とロマンスの非日常感を増幅させていて良かった。ドラマでは舞台を福岡に移し、鐘子の夢のような恋をどう演出していくのかにも注目したい。

 「偽装不倫」は、数ある不倫ドラマやアラサー独身女性へのお説教ドラマとは一線を画し、30代女性をガンガン引っ張っていってくれるドラマとなるか。初回放送は、今夜10時からスタートだ。

むらたえりか

宮城県出身のライター・編集者・ハロヲタ。 

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たけだあや

イラスト、粘土。京都府出身。

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