タレントのkemioさん、青山テルマさん、丸山礼さんらによる旅番組「勝手に世界遺産委員会」が7月12日からYouTubeで公開されました。
同番組は、ノルウェー出身の動画クリエイター、ミスターヤバタンなどの外国人をゲストに迎え、日本の知られざる魅力的なスポットをまわり、kemioさんが設定した“世界遺産度”――かなり世界遺産、相当世界遺産、ほぼ世界遺産、世界遺産みが深み――のいずれかを与えるという内容。「あげみざわ」などの独特な言葉が若者の心をつかんで離さないkemioさんや、kemioさんと親交が深いテルマさんによるテンションも情報量もカオスティックな番組となっています。
プライベートでも仲の良いkemioさんとテルマさんだからこその“カオスさ”の裏側をインタビューで迫った。
―― kemioさんはかつてVineで、その後TwitterやInstagram、YouTubeと活動の幅を広げられましたが、どこでもキャッチーで風変わりな言葉を紡がれてきました。青山テルマさんも言葉を歌にして届けるスペシャリストですが、お互いの言葉の使い方はどう評価されていますか?
青山テルマ(以下、テルマ): kemioは天才的。
kemio テルマさんには、リスペクトが爆発しております。噴火しているので、火山灰だけには気を付けろって感じですね。語学の火山灰には要注意です。
テルマ でもぶっちゃけ、ウチらっていっつもノリだよね?
kemio そうですね、いきなり出てくる感じなので。ほんとノリ!
―― 私たちにとってはすごいパンチラインでも、お二人はあまり意識されていないんですね。お二人はファンも多いですが、同時にSNSやネットで心ない言葉を浴びせられることも少なくないのではないかと思います。お二人がSNSに対して思うネガティブなことはありますか?
kemio 僕はプライベートはあえてSNSで隠すことも多いのですが、僕がSNS発ということもあってか、ネットに公開しているものが全てだと思われることが多いですね。例えば、テルマさんとも実は会っているけどあえて(SNSには)載せていないこともあって。でも、それが続くとすぐ「最近仲悪いの?」なんて言われる。自分の思い出として心に留めておきたい大切な出来事も、公開しないと何もしていないと思われる。そこは少し煩わしい部分ですね。
テルマ 確かにそれはある。いい意味でも悪い意味でも個がすごく近い存在になってしまったから、みんなの「ああしてください、こうしてください」みたいな欲求が大きくなっちゃっているんだよね。昔だったら、例えば安室奈美恵さんがどんな私服を着ているのか、どこの店に誰と行っているとか、ほとんどの人が知らなかったじゃないですか。でもそれが、すごく身近になってしまっている。
でも、アンチ的な話でいうと、ウチらってもともとアホだから、相手にされない場合が多い。逆に相手にしてくれる人はウチらと同じテンションの人が多いから、批判的なことはなく、基本ポジティブな感情しかないんだよね。だから、傷つけられることは少ないと思う。
もちろん、自分が発信するときには、誰か傷つけていないかな? とか、誰も嫌な気持ちにならないかな? を一つ一つ気を付けているので、ある程度自分の理性を持ってやってる。自分のことはばかにしていいけど、人のことはばかにしないようにって。
―― では逆に、SNSに対していいと感じる部分は?
テルマ 自分の意見だったり、自分が発信したいものだったりを、要らないフィルターを通さず直で発信できるのはメリットなんじゃないかなって思っています。
kemio 一人一人が電波塔になれることですね。言葉の壁があってもGoogleが翻訳してくれるし、世界中に発信できることだと思います。自分の好きなことがあったら、それを自分の言葉でどんどん発信していけばいいんですよ。何事も発信すれば、楽しいことも増えるかも!
―― SNSとうまく付き合うお二人が「認定員」となって日本の魅力的なスポットを紹介するソーシャル時代の旅番組「勝手に世界遺産委員会」がYouTubeではじまります。プライベートでも仲の良いお二人が“お仕事”をしたわけですが、どんな撮影現場だったのでしょうか。
テルマ kemioと案内人として礼ちゃん(丸山礼)がキャスティングされていたんですが、ウチらの仕事の受け方として、私は「kemioがやるならやる」、kemioも「テルマがやるならやる」というレスポンスなんです。特に今回は撮影が3日間に渡りましたが、kemioなら私は自分の素を出せるし、礼ちゃんもkemioのSNSで見ていて「多分合うんだろうな」と思っていたので、現場も楽しみだったんです。
今回、1回目から9回目まではサントリーというデカいスポンサーがついているんですが、ウチらってSNSしかり、好きなものしか発信してきてないんです。だから、サントリーからお金はもらっているけど、番組中にウチらがつまんなそうなときは本当につまんないし、疲れてそうだったら本当に疲れていたし……。
kemio そうですね。でもそれでもいいって言ってくださっているので、楽しそうなとこは本当に楽しくて、本当に全てリアルなんです。
テルマ だから、ゲストで外国人の方々が来てくれたんですが、ウチらがこの人とかみ合わないなって思う瞬間は、見ていても分かると思うし、本当に合わなかった(笑)。よくも悪くも、ウチららしく、すごい素。
―― 今回行った場所で、一番良かった場所と、その理由をそれぞれ教えてください。
テルマ サムライ塾のところかな? 刀を扱う経験が初めてなので、一番興奮しました。
kemio 僕はあのバーベキューで……。
テルマ ああ! ナタリアなっちゃんがめちゃくちゃ口が悪いっていうね(笑)。
kemio 第5話で入ってくると思うんですが、「べるが」というキャンプ場でバーベキューしたとき、ナタリアなっちゃんがあまりにも口が悪くて礼ちゃんがちょっとキレるシーンがあって(笑)。
テルマ ウチらは面白かったし、それもあって最終的にはみんな仲良くなって。そこもリアルでいい思い出ですね(笑)。
kemio そうですね、ほんとにリアル。怒りも(笑)。
―― では逆に、非リアルな部分――というか、もしかしたらカットかもしれないという部分はありそうですか?
テルマ この番組に関してはないと思います。カットされたのは、みんなが一斉にわーーって話すぎてわけわからなくなったところのみじゃないかな(笑)。テレビだったらみんな空気を読みあって次はこの人、次はこの人っていうしゃべり方もするんですが、今回は自由にやっていいよって話だったし、自分大好き人間が集まってぶつかりあっちゃったから。そこだけは整理されていると思います(笑)。
kemio ほんと、爆発しそうでしたよね、カメラが。編集大変だったと思います。
―― いろいろ回られた観光地に、毎回「世界遺産みが深み」「ほぼ世界遺産」「相当世界遺産」「かなり世界遺産」というkemioさん独自の言葉で紡いだ世界遺産度合いが認定されています。無粋ですが、それぞれのニュアンスについて教えてください。
kemio 特にないです(笑)。僕自身も違いがよく分かってないんです! 全部雰囲気!
テルマ 全部雰囲気とノリで決めちゃったんで、優劣とかは一切ないです。バランスだけかな、考えたの。さっき「世界遺産みが深み」使ったから今度は「かなり世界遺産」使おう、みたいな(笑)。
kemio 資源の無駄にならないように、バランスよく。でも結果、全部世界遺産に決まったんでよかったと思います(笑)。
―― もともとテルマさんは歌姫としてメジャーとなりましたが、最近だとバラエティーをはじめマルチな才能を発揮し、現在はインフルエンサーとしての側面も大きいと感じています。いま、自分ではどういう存在で、今後はどういう存在になりたいと思っていますか?
テルマ 人間、ですね。私は音楽がベースだけど、音楽をやるのもバラエティーに出るのも、誰か一人が笑顔になってくれたらいいなというのが私のやる意味なので、SNSもその一つってだけなんです。私がライブで歌うのも、テレビでしゃべるのも、このアホができるんだったら自分もできるなってテンションになってほしくて。いろいろな手段はあるけど、結局根本は私だから、私からしたらジャンルの壁は一切ないんです。だから、人間になりたい、というか、つまり私のままでいいなって感じですね。
―― ありがとうございます。最後に、このインタビューを見ているファンに向けて、一言お願いします。
テルマ ばきゅんばきゅんばきゅーん!
kemio みんな〜〜! 元気ですか?
テルマ:読んでくれてありがとうございまーす!
kemio ちゃんとやりましょう(笑)。えっと、夏休み時期に配信が開始されるので、きっといい暇つぶしコンテンツになるんじゃないかな! って思います。この僕でさえ出来上がった本編を見たらハングオーバー気味になってしまったので、早々に「もう見たくないや」ってなるかもしれないですけど(笑)。
テルマ 胃もたれするよね(笑)。
kemio でも、僕もテルマさんも普段自分たちがSNSに上げるのとはまた違った出方が今回いろんな大人たちのおかげでできたと思っているので、ぜひ楽しんで見て頂けたら幸(さち)です!
テルマ 同意!
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