コラム
「焦燥す」「洋袴」「馬尻」「卵糖」って読み方分かる? 夏目漱石が使った“自由過ぎる漢字表現”(1/9 ページ)
現代人がマネすると「読めないんだけど」とマジレスされるやつ。
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明治を代表する作家・夏目漱石は、作中で「当て字」を多用したことで知られています。漱石が用いた当て字には、当時は一般的な表記だったものから、漱石独自のものまでさまざまです。
今回は、漱石が用いたいろいろな当て字を、クイズ形式で出題します。読めるかどうか、チャレンジしてみてください。
ライター:ながさわ(Twitter:@kaichosanEX/ブログ:四次元ことばブログ)
数百冊の辞書を保有する辞書コレクター。暇さえあれば辞書を引いている。「四次元ことばブログ」(http://fngsw.hatenablog.com/)で辞書や日本語について発信中。
漱石自身は、実はそれほど漢字表記にこだわりがなかったようです。まず使いたいことばを思い浮かべてから次にこれを漢字で表したらどうなるかと考えるのが順序で、漢字のほうは「どうなってもよき心地」がすると、編集者に宛てた手紙で書いているほどです。この漱石の感覚が、結果として多様な漢字表記を生んだというわけです。
また、そもそも明治期には、現代のような「一つのことばに一通りの書き方が対応する」という規範が一般的ではありませんでした。漱石を通じて、当時の柔軟な表記を味わってみてください。
【問題】馬尻
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