欅坂46・平手友梨奈とTAKAHIROが福島県の学生と「100人のサイレントマジョリティー」を完成させるまで 5時間密着、1万字レポート(3/5 ページ)
【画像100枚&動画6本】残念ながら抽選に外れてしまった福島県の学生さん達に見てほしい。
このとき大活躍したのが、欅坂46が普段のダンスレッスンで使用しているという大型の鏡14枚と、ポジション番号を把握するために床に貼られたポイント。本交流会の全体プロデュースを担当している秋元康さんによると、これは欅坂46担当の茂木徹チーフマネージャーがこだわって東京から持ってきたものだそうで、現場では茂木チーフマネージャー自ら設営を行うなど、欅坂46運営の本気度がうかがえました。
なお「サイレントマジョリティー」のイントロ部分で重要になるのは「足の置き方」だとTAKAHIROさん。足を適度に開いて立ち、隣の人のつま先と自分のつま先がくっつくようにスタンバイするのがポイントなのだそうです。
ポジションについた生徒たちは右手こぶしを胸の前に持ってくる動作から首をグッと上げるという振りの流れと、肩を揺らしながら前進するという動きに挑戦。生徒たちと同じ方向(後ろ向き)でお手本を披露する平手さんも折をみて振り返り、全員が同じタイミングでジャンプしながら等間隔に移動できているかを見守っていました。
その後はAメロに入る直前の決めポーズの練習を繰り返します。同曲でセンターポジションの平手さん。通常左手は胸の前で“欅ポーズ”、右手は真横に伸ばして「右へ行け」という感じの人差し指ポーズですが、この日は生徒たちのために、肘曲げポーズを披露。舞台上から「(右手を上げる場合は)左手を右ひじのところにつけるように」と分かりやすく指導していきます。
このシーンで平手さんのすごさを見せつけられたのが緩急の付け方。肘を曲げながら腰を90度回転させるその一瞬、すごい速度で腰を回転させたかと思うとピタッと90度の位置で腰を固定できていました。この“止め”についてはTAKAHIROさんもかなりこだわっている部分だそうで「グーンギュンッ! という感じでね」と指導に熱が入ります。またフロントメンバーはこのあと、膝をつく振り付けに入りますが、ここでも平手さんは膝が床に勢いよくぶつかることを恐れず一発で“膝つき姿勢”をキープ。練習からきっちりと決めるプロアーティストのパフォーマンス力と欅坂46ならではのキビキビとした動きに生徒たちも見入っていました。
100人のモーセから始まるオリジナル構成
「サイレントマジョリティー」最大の見どころと言えば、メンバーたちが列を作り、その間を凛々しい表情の平手さんが行進する、通称「モーセ」。デビュー時は20人、初めて出場した紅白歌合戦では21人で作っていたモーセを今回は史上初の100人で作っていきます。
当初は欅坂46オリジナルの振り付けを取り入れながらモーセを作ることが想定されていましたが、人数の多さと移動距離の長さ、安全性を考慮するとどうしてもタイミングが合わないと平手さんが指摘。TAKAHIROさんと相談の上「先行く人が振り返り」の部分から走ってモーセを作り出すという方法を選択することになりました。
生徒たちは当初、どのタイミングで走り出していいのか、自分はどのポジションに入るのか感覚がつかめず、うまくモーセを作れずにいましたが、舞台上でお手本を踊る平手さんが両手で指をさし、「行って行って!」というハンドサインを出したり、舞台から降りて生徒に直接指導したりしていくうちにメキメキと上達。最初は真っすぐの列を作り出すのにも苦労していたのが信じられないぐらいビシッと決まったモーセができていき、本番ではその中央を平手さんが進んでいくという想定が行われました。
このモーセの部分をきっかけにTAKAHIROさんは「FUTABA 1 DAY SUMMER SCHOOL」オリジナルのフォーメーションを考案。欅坂46オリジナルのダンスを取り入れつつ、平手さんのポジションをどんどん動かしていくことで、360度どの位置からダンスを見ても楽しめる「サイレントマジョリティー」へと進化を遂げさせていきました。
迫る本番、TAKAHIROさんからの言葉
レッスンが進む中、いよいよ本番が迫ってきました。TAKAHIROさんは緊張の表情を浮かべる生徒たちを前に「これが学生の皆さんと踊る欅坂46史上初の『サイレントマジョリティー』です。そして100人で『サイレントマジョリティー』を踊るのも史上初です。チャンスは1回。テレビの生放送と同じだと思ってください。ここで“1回を楽しむ”、“1回で出し切る”。その力をぜひここで発揮してください」と熱いエールを送りました
また平手さんからは「最後、一緒に良いものを作って終わりたいと思います。宜しくお願いします!」というメッセージがあり、会場からは自然と拍手が沸き上がるなどボルテージは最高潮。ついに本番の幕が上がります。
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