【漫画で紹介】自分を愛せない人に勇気をくれる ドラァグクイーンの勝ち抜きオーデ番組「ルポールのドラァグレース」(2/2 ページ)
「自分自身を愛せなければ、他人を愛せないでしょう?」。
どんなときもポジティブ!
生きていると、ときには前向きに考えるのは難しいほど辛い局面にぶちあたることもある。ドラァグレースに出場するクイーンの1人、シンシア・リーは、シーズン8の撮影中に、重い病気(ガン)を患っていることが発覚。
「ドクターストップがかかってショーを降りなくてはいけなかった。辛かったけど、自分に言い聞かせたの。私はポジティブな人間よ! ネガティブなことなんてぶっ飛ばすの!」――常にポジテイブでいようと努めたことが、彼女自身を救ったと話すシンシア。闘病中も、SNSに明るい様子をアップし、同じ病気の人々を励まし続けた。
「いつでも明るい笑顔の人こそが、たくさんのことを乗り越えてきた本当に強い人」私のママもよくそう言うが、シンシアはまさにその代表だ。ハードな治療をのりこえて、シーズン9で誰よりもハイテンションで復活し、「病気に負けるな、かわいいおしりちゃんたち!」と仲間たちとハグする彼女の明るさと美しさは、多くの人々に希望を与えた。
名言の宝庫
数え切れないほどの名言を生んできた、ルポールのドラァグレース。その中からとくに印象深い2つの言葉を紹介したい。
ひとつめは、クイーンたちが自身のセクシャリティや自分らしさを受け入れることができるようになるまでのプロセスを語り合う中で生まれたフレーズ。「私がしてた唯一の間違いはね、“私が間違ってるのかも”って思ってたことなの」。
多様性の考えが浸透してきたこの世界だけど、まだまだマイノリティにとっては息苦しくなるようなこともたくさんある。セクシャリティやジェンダーのことに限らず、自分だけが変なんじゃないか、と思いつめてしまうこともあるだろう。そんなときに思い出してほしい言葉だ。 “人と違う”ことは特別で素晴らしいことだということを思い出させてくれる。
そしてエピソードの最後に、ルポールとクイーンたちが全員でシャウトするのがお決まりのこの言葉。
「自分自身を愛せなければ、他人を愛せないでしょう?」
誰よりもまず自分を愛しなさいというストレートなメッセージ。この番組のもつメッセージがすべてこの言葉に集約されている。誰に何を言われようが、何が起ころうが、自分を信じること。それこそが幸せへの近道なのだ。
ほかにもこの番組には数々の名言が散らばっている。様々な逆境を乗り越えながら、それぞれの美意識と生き方を貫いてきたクイーンたちだからこその、きらきら輝く言葉たちだ。もしも誰かに背中をバシバシ叩いてほしいとき、負けるな! と大声で応援してほしいときは、このショーを見てみて。あなたが欲しかった100倍の力と1000万倍のおおきな声、おまけにとびっきりゴージャスな笑顔で、あなたを奮い立ててくれるから!
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