Yahoo!スコア、10月に仕様変更 ユーザーが設定しない限りスコアを作成しないように
初期状態でスコアを作成する仕様だったことがもとで、「個人情報が勝手に企業へ売り渡される」と誤解を招いていました。
ヤフーが「Yahoo!スコア」サービスについて、仕様を変更すると発表しました(関連記事)。10月1日からは、初期設定ではスコアが作成されないようになります。
同サービスは、ユーザーのYahoo! JAPAN上の行動などから算出される信用スコア。これもとに、同社からレストランやコンサートの先行予約、手続きの簡略化などの特典を提供する仕組みでした。
このスコアは7月から同社のパートナー企業へ提供されることとなり、SNSでは「デフォルトで企業に個人情報が渡るようになっている」とうわさに。実際は、ユーザーが同意しない限りパートナー企業へ提供されない仕様だったのですが、スコアの作成そのものはデフォルトでオンになっていました。
この仕様が誤解を招き、批判されたことを受けて、同社は「プライバシーに関する有識者会議」で議論し方針転換を決定。10月1日に初期状態でスコアの作成に関する設定をオフにするとともに、既に作成されたスコアを消去するとしました。なお、9月30日以前に設定をオフにしたユーザーのスコアは、その時点で消去しているとのことです。
なお、Yahoo!スコアと連携しているパートナー企業(ランサーズ、OpenStreet、TableCheck、クラウドワークス)のいずれかに対し、ユーザー自身でスコアの提供を許可している場合、スコア作成の設定はオンのままとなり、企業への提供も継続。提供を取り止めたい場合は、「各アプリケーションでのデータ利用」ページから「Yahoo!スコア提供」と記載されたサービスの「無効にする」ボタンから実行できます。
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