高畑充希「同期のサクラ」今後の展開を徹底予想 鬱陶しがっていた同期が「サクラのいない世界に生きててもしょうがない」と思うまでの10年を描く(2/2 ページ)
百合、葵、菊、蓮……花の名前の同期たち。
人事部長・黒川は「花」を見守る優しき「森」なのか?
同期4人は希望部署に配属されたが、サクラだけは「人事部預かり」になった。人事部長の黒川がどういう男なのか、まだ明らかになっていない。配属先発表の席で黒川は「北野サクラはクビだから。いや、冗談だよ〜」と笑えない冗談を口にした。10年前の意識の低さが窺えるパワハラ発言だが、サクラの採用を決めたのは黒川だ。人事部に配属され、彼の下で働くことになったサクラ。筆者は黒川がサクラの理解者だと確信している。
北野サクラ、月村百合、木島葵、清水菊夫、土井蓮太郎。名前に花の名前が入っている新人たちを見守るのは花村建設の人事部長・黒川森雄。黒川は「森」だ。新人研修のグループ分けで「なぜリーダーに選ばれたのかはわかりません」とサクラは言ったが、これも黒川の手が回っている気がしている。
このドラマは各登場人物を1話ごとに取り上げ、各回の主役としてフィーチャーする形式になる(2話の主役は菊夫)。人事部ならば各部署へ配属された同期と関わることができるし、挫けそうなときに支えることができる。余計なことも口にするが、おしゃれだと思った百合のセンスを褒め称え、イメージ通りの橋を描き起こす蓮太郎に「すごい!」と素直に感激したサクラ。社員の長所を把握しなければならない人事部に、彼女はうってつけである。
入社してすぐに同期4人に種を蒔いたサクラ
それにしても、主題歌(森山直太朗「さくら(二〇一九)」)が反則だった。「ぼぉくらは〜」と曲が流れ始めた瞬間、「えっ、その曲を持ってくるの!?」と一気に持っていかれた。この名曲をバックに、サクラは同期4人に宣言した。
「私には夢があります。故郷の島に橋をかけることです。私には夢があります。一生信じ合える仲間をつくることです。私には夢があります。その仲間とたくさんの人を幸せにする建物を造ることです。それだけは諦められないので……私は自分にしかできないことをやります」
5人には花の名前が入っている。サクラは夢を語ることで同期の4人に種を蒔いた。この種が花開いたことは、10年後の4人の姿を見れば明らかだ。どのように種が育ち、花開いたかを見届けていきたいと思う。
意識を取り戻さないままのサクラ。彼女の命は桜の花びらのように儚いのか。それも気になっている。
寺西ジャジューカ
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