advertisement
【映像解説】高精細な鳥海の姿に息を呑んだ
沈船捜索チームが公開した沈んでいる鳥海の映像には、鳥海の艦橋、主砲、船尾、魚雷発射管、カタパルトなどが13分10秒にわたって高精細に記録されています。要所を解説していきます。
巨大な「オリジナル」艦橋に肉薄する
水雷発射指揮所の上にある測的所。この上にある主砲指揮所と合わせて主砲射撃に関する管制計算を行う。天蓋が腐食して消滅したためか、内部にある回転ハンドルを多数取り付けた構造物と中央部に組み込んだ機材(九二式射撃盤と九二式測的盤改一か)が確認できる
主砲塔の細部をチェックする
魚雷搬入口。右脇に見える魚雷搬入用クレーンが稼働位置にあるため魚雷を投棄する作業を実施していた可能性がある。鳥海は右舷に被弾したとき、魚雷が誘爆したとする証言もあるが、ここには爆発による損害は確認できない
沈船捜索チームは、2020年に向けて再度サマール沖海戦が起きた海域の捜索を実施する予定です。この海域には、鳥海の他にも「筑摩」「鈴谷」「ガンビアベイ」「ジョンストン」「ホエール」「S.B.ロバーツ」が沈んでいます。
長浜和也
IT記者は仮の姿で本業は船長(自称)。小型帆船を三浦半島の先っちょに係留する“一人旅”セイラー。伊豆諸島を旅するため、学連経験やクルー修行をすっとばして、いきなり1級船舶免許を取得してヨットに乗りはじめて早20年。かつて船で使うデジタルガジェットを紹介する不定期連載も。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 日本海軍軍艦「加賀」発見 「赤城」ラシキ艦影モミユ【画像12枚】
同時に「赤城」らしき艦も発見! 【追記】ただし赤城の撮影は「断念」との報。残念 - 重巡「摩耶」発見 その城郭のように巨大な艦橋に迫る
その近くには「愛宕」も眠っている、はず。 - 重巡「古鷹」海底で発見 「ここは俺に任せろ! 青葉、お前は逃げろ!」──あの現場で何があったのか
故アレン氏の沈船捜索チームが発見した「古鷹」。壮絶な最期に迫る。 - ここまでスゲー船だったのか 提督胸熱、ポール・アレンさんの潜水艦隊「RV Petrelとその仲間たち」
太平洋戦争で沈んだ軍艦を探させたら世界一と言っちゃっていい超スゲー人たち。ちなみにPetrelとは「フルマカモメ」って意味です。(画像26枚) - 多くが謎に包まれた軽巡「神通」故ポール・アレン氏の沈船捜索チームが発見 注目ポイントを解説
その多くが詳細不明という軽巡洋艦「神通」の謎が明らかになるかも。