【追記あり】「使えなかった有給」を灯籠にして供養するイベント「有給浄化」開催へ 日本人の有給取得率向上を祈願して
特設サイトで「有給を使えずに後悔したエピソード」を募集中です。※追記あり
働く人の“使えなかった年次有給休暇(以下、有給)“を灯籠にして供養するイベント「有給浄化」を、株式会社人間が11月22日と23日(勤労感謝の日)に東京・大手町にて開催します。イベントを通じて日本人の有給取得率向上を祈願し、同制度への意識向上・関心喚起を目指します(関連記事)。
有休を魂にたとえ、実際に僧侶の方に読経や有給浄化オリジナルの回向により供養してもらう同イベント。当日は、募集した「有給の消化ができなくて悔やまれた体験」に「戒名」をつけて名前等とともに印字した灯籠が約300個並ぶほか、中央の「有給大灯籠」に集められたエピソードが順番に投影されます。以下は事前アンケートで集まった体験エピソード例。
- 戒名:我が子の誕生日会が7ヶ月遅れた
子供の保育園の誕生日会を5月を12月まで延期し、子供が泣いていた。(30代 女性)- 戒名:ファイナルアンサー 友達より会社
会社と友達どっちが大事なんだ!!!!!って怒鳴られ、「すみません。選べません」と言ったら某有名クイズ番組みたいな沈黙が続いたあとに「会社だ。」と言われ友達失いました。(20代 男性)
会場では灯籠を見て回り、「この人に有給を取ってほしい」と思う灯籠に「セイヨウヒルガオ(花言葉:休息・夜・失われた希望)」のシールを貼っていく投票コンテンツがあり、得票の多かった人には「金の有給届」が贈呈されます。
それ以外にも、簡易的な有給灯籠を作成・飾れるコーナーや、撮影してSNSに投稿できる大きめの有給灯籠を用意。また事前アンケートで集めた「有給を使えて良かったエピソード」を元に、5日分の有給の使い方を提案してくれる“やすみくじ”など、参加型コンテンツでも意識の向上を目指します。
特設サイトでは11月15日まで、灯籠に印字する「有給を使えずに後悔したエピソード」を募集中。なお、特別顧問として転職情報サイトdoda編集長・大浦征也氏が参加。また有給供養を行うのは、壮絶なサラリーマン生活を経験しているブラック企業出身の僧侶・佐山拓郎上人(西念寺)により行われます。
【追記(11月23日12時35分)】
雨天により灯籠の設置が困難になったため、イベントを中止するとの発表がありました。主催側は「イベントは中止となりましたが、引き続き日本人の働き方に問いかけるイベントを企画していきますのでよろしくお願いいたします」としています。
「有給浄化」
開催概要(追記:雨天のため全ての時間帯で開催中止となりました)
開催日時:11月22日、23日 18時〜21時
入場料:無料
タイムテーブル:
18時 開場 戒名の投影スタート
18時30分〜21時 有給供養の儀式
21時10分 閉場
開催場所:
〒100-0004 東京都千代田区大手町1-7-2
協賛:パーソルキャリア株式会社 / 転職とキャリアアップ
有給供養を行う僧侶
浄土宗西念寺
佐山 拓郎 上人
<プロフィール>
浄土宗僧侶。
1975年、東京根岸の浄土宗寺院・西念寺に生まれる。月に200時間残業、週休1日、結婚休暇も多忙で辞退、という壮絶なサラリーマン生活を10年間経て、僧侶に。
<コメント>
使えなかった有休は、生み出した本人の後悔により、成仏できず、苦しみの世界をさまよっているかもしれません。しかし、忘れてはいけないのは、あの時に有休を使わず(使えず)、働き続けたことで生まれた、現在の自分もいることです。
「現在の自分を作ってくれた一部でもある、失くしてしまった有休」を、心からの感謝を込めて供養することで仏の世界へ送り出し、その後悔を清める。そうすれば、今後また生まれてくる有休を、有意義に活かすことができるかもしれません。
「働き方」に関する特別顧問
パーソルキャリア株式会社 doda編集長
大浦 征也 氏
<プロフィール>
2002年インテリジェンス(現:パーソルキャリア)入社。人材紹介に従事し、キャリアアドバイザーの総責任者、法人営業を含めた地域拠点の総責任者を経て、2017年より現職。営業本部長、事業部長を歴任し、執行役員に就任。
<コメント>
日本の企業は業務が属人化しやすく、他の社員で代替しにくい状況になっているケースが多く「有給を取ると迷惑がかかる」という悪い文化が根付いてしまっています。
しかし「有給」は、個人が心身の健康を保つためにも、非日常的な刺激を受けて普段の業務に活かすためにも必要な権利です。また、企業にとっても有給が取りやすい体制、例えばワークシェアリングを推進することは組織力の強化にもつながります。
今回のイベントが有給の価値を見直すキッカケになることで、「個人が堂々と休めるムード」や「企業が有給を推奨できるムード」を作り出す一助になることを期待しています。
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「残念ながら、こういう人たちは『あなたから部活を取ったら、何が残るんですか』というタイプが少なくない」。