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「急速充電使い放題」を廃止 日産、EV向けサポートプログラムを改定 「ZESP3」12月16日開始(1/2 ページ)

ユーザーからは「改悪だ」「いや予想できたことだ」といった声。

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 日産自動車は12月3日、EV(電気自動車)ユーザー向け充電サポートプログラム「ゼロ・エミッションサポートプログラム(ZESP)」を改定すると発表。新たに2019年12月16日から「ゼロ・エミッションサポートプログラム3(ZESP3)」を展開します。

EV リーフ ZESP3
日産のEV「リーフ」。ZESP2で「外出時の急速充電使い放題」のサポートプランを用意した

 ZESPは、同社のEV「リーフ」ユーザーに向け、日産の販売店や高速道路サービスエリア、コンビニ、商業施設などに設置された急速充電設備を利用するための充電サポートプログラム。現プログラム「ZESP2」は、月額2000円で日産販売店や高速道路サービスエリアの充電設備を「使い放題」としたプランが受け、同社によるとリーフ購入者の約9割がZESP2に加入していました。

 改定する新プランのZESP3は、この「使い放題プラン」を廃止し、新たな4つのプランを設定します。外出先での充電には都度料金が発生するものの基本料金を抑えた「シンプル」、急速充電の「上限回数」別に料金を設定した「プレミアム」の3プランです。急速充電10回までの「プレミアム10」は月額4000円(3年契約時で月額2500円)、同20回までの「プレミアム20」は月額6000円(3年契約時で月額4500円)、同40回までの「プレミアム40」は月額1万円(3年契約時で月額8500円)です。

EV リーフ ZESP3
新プラン「ZESP3」(2019年12月16日〜)の料金プランと充電サービスメニュー
EV リーフ ZESP3
「ZESP3」プレミアム3プランの違い
EV リーフ ZESP3
「急速充電使い放題(で安心)」が売りだった現プラン「ZESP2」(2019年12月15日で新規受付終了)の料金プランと充電サービスメニュー

 ZESP3のプレミアム10は、3年定期契約によってZESP2の使いホーダイプランの料金の月2000円に近づきますが、無料充電は10回までと回数制限が課されます。代わりに(充電速度の遅い)普通充電は無料となります。普通充電はZESP2は「使いホーダイプラン」でも都度1分1.5円でした。また、普段はほとんど自宅充電で、外でのDC急速充電をあまり使わない人ならば月額料金を抑えられる考え方もできます。

現ZESP2ユーザーは、「契約期間内は従来通り使える」

 ZESP2は2019年12月15日で新規受付を終了。既存のZESP、ZESP2ユーザーは、「契約期間内はそれぞれの内容で従来通り使える」としていますが、EV買い換えの売り文句の1つだった「急速充電使い放題」に惹かれた人にとって、急な方向転換に戸惑いを隠せないユーザーもいるようです。この改定については、12月3日の正式発表前の11月20日ごろからリーフユーザーの間でちょっとした騒ぎになっていました。

 その一方で、「需要増によってそのうち終了することは予想できていたので、そんなもんかって感じである」「急速充電を頻繁に使うユーザーはごくわずかで、半数以上は月数回の利用に留まるそうです」「近所の日産店舗などで急速充電をし、LEAF to Homeで自宅に給電し、自宅の電気代を浮かせるような人も出てきているようです」など、それならば……うーんそうか……とする声も上がっています。

EV リーフ ZESP3
「急速充電使い放題」に惹かれたからEVにしたのに……という人も
EV リーフ ZESP3
リーフ e+
EV リーフ ZESP3
リーフ e+の充電ポート

 ともあれ、定額使い放題、3年契約で月額料金お安く、契約解除月でない解約は契約解除料があるだとか、クルマのサービスプランもまるでスマートフォンの料金プランのように複雑になってきました。ユーザー増とともにクルマのサービス化が進むことは喜ばしいのですが、今後日産以外のメーカーも続々EVを出してくることを考えると、もっと複雑になっていく気もします。大丈夫でしょうか……。

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