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児童相談所に連絡する際「通告です」と言わないと対応してくれない?→そんなことはない ネット上のうわさ、厚労省に聞いた

誤った情報が拡散中です。

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 児童相談所に子どもの虐待について連絡する場合、「電話の冒頭で『通告です』と伝えなければ動いてもらえない」とする誤った情報がTwitterで拡散中です。

※追記(1月23日):当該ツイートは、1月22日に投稿者が誤りを認め削除済みです。


拡散されたツイート。児童相談所は「通告です」と言わなくても動いてくれる(画像加工は編集部によるもの)

 そもそも児童相談所に連絡をする行為自体が「通告」に当たるため、冒頭で「通告です」と断る必要はありません。問題のツイートは、日工組社会安全研究財団が作成した正しい情報が載ったポスターの画像を添付して投稿され、一見するともっともらしく見えるためか、リツイート数が4万6000件を超えるなど広く拡散されています。


日工組社会安全研究財団公式サイトより。ポスター上では、「通告」とは「虐待を受けたと思われる児童を発見した場合に、その内容を児童相談所等に「連絡」することです」と明記されており、正しい情報が書かれている

 ねとらぼ編集部が厚生労働省 家庭福祉課に取材を行ったところ、児童相談所での活動経験もあるという担当者は「連絡があった場合、(電話の冒頭で『通告』と言われたかどうかにかかわらず)内容や状況を丁寧に聞き取り、対応を決めることになる」と説明。また、どのような場合に児童相談所に相談すれば良いか? という質問に対しては「お子さんが心配な状況であれば、迷わず連絡をしてほしい」と語りました。

 虐待の疑いのある子どもに気付いた際に、児童相談所などに通告(=連絡)するのは国民の義務とされています。児童相談所虐待対応ダイヤル「189(いち・はや・く)」は2019年12月3日より通話料が無料化。「189」は全国共通番号で、市外局番や携帯の場合はコールセンターを通じて、近くの児童相談所につながる仕組みとなっています。



 「近所から子どもの泣き声が聞こえる」等、ささいな異変であっても児童相談所は受け付けてくれます。通告は匿名で行うことができ、結果的に虐待ではなかった場合にも罰則はありません。また、児童に助けを求められた際などの緊急時には、110番などによる警察への通報も検討しましょう。

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