栃木県佐野市は「佐藤さんゆかりの地 聖地化プロジェクト」を3月10日に始動。同日より「佐藤の会」を発足すると発表し、公式サイトで会員を募集しています。なお、佐藤さんでなくても入会可能です。
佐野市は「佐藤さんゆかりの地 聖地化プロジェクト」の一環として、佐藤さん“始まりの地”とされる唐沢山城跡(からさわやまじょうあと)を、全国の佐藤さんとともに聖地化していく「佐藤の会」を発足。また、2020年度には佐藤さんと佐野市民をつなぐ“接点”を創出していく予定です。
佐藤の会の会員種別には、年会費無料の「個人会員」と、年会費の代わりにふるさと納税を活用して佐野市に5000円以上を寄付する「プレミア個人会員」の2種類を用意。会員特典は「会員証の発行」と「関連情報の優先提供」で、さらにプレミア個人会員にはオリジナルグッズが進呈されます。
「佐藤の会」発足を記念して、プレミア個人会員の年会費が1年間無料になる『「佐藤の会」発足記念 先着310名 年会費無料キャンペーン』を、3月10日から3月31日までの間、先着310(さとう)名で実施します。申込者には、佐野市の伝統工芸である天明鋳物(てんみょういもの)製の“佐藤の会”オリジナルピンズと、プレミア個人会員会員証が贈呈されます。
【姓氏研究家 森岡浩氏による解説】
「佐藤」をはじめ「○藤」という名字は、藤原氏の末裔たちが、藤原氏の一族であることを誇示しつつ、自らのついた役職や関係する地名と、藤原氏の「藤」をつなげて誕生した名字です。
「佐藤」の「佐」については、大きく2つの説に分かれ、佐渡守をつとめたことに由来する説と、下野国の佐野に由来する説があります。これらの説の共通点を考えると、武家となっていた佐藤氏にとっては、すでに伝説の武将と化していた藤原秀郷に由来を求めたと考えるとすっきりします。佐藤一族が名乗った「佐」の由来を藤原秀郷に求めるのであれば、藤原秀郷が居城を築いたと伝わる唐沢山は栃木県佐野市にあり、深い関係がある佐野の「佐」であると捉えるのが合理的です。
全国的に人口減少・少子高齢化が進むなか、住む人や観光に来る人だけではない、地域と多様な関わりを持つ“関係人口”を増やす取り組みが各地で行われています。佐野市は全国におよそ200万人いる佐藤さんに着目。佐野市長は「全国の佐藤さんを本市を挙げてお待ちしております」とコメントしています。
(高橋ホイコ)
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