冷蔵庫のくせにあったけえ　「しゃべる冷蔵庫」と共同生活を送ることになった女の子のお話

アレクサなんか目じゃないです。

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　他者との良好なコミュニケーションはストレス軽減につながる……長く続いた自粛生活のなか、オンライン飲み会やビデオ通話が心の支えになった、という方も多いはず。今回ご紹介する作品は、ひょんなことから奇妙な同居人との生活を送るハメになった、新社会人になりたての女の子のお話です。

　就職と同時に上京し1カ月がたった、新社会人の女の子。慣れないキツい仕事に連日の終電帰り、会社での人間関係はうまくいかず、彼氏は地元に置いてきた……悩み事は山ほどありますが、それを相談できる相手もおらず、それでもがんばって仕事を続けていました。

　その日もクタクタになって帰宅した女の子は、こんなの飲まなきゃやってらんないよ、と冷蔵庫を開けようとしたのですが……同時に「待ってくれ、開けないでくれ」と謎の声が響きます。それはなんと、冷蔵庫の中から聞こえてきたのです。

　冷蔵庫の中には不審者ではなく、地球の調査にやってきた、という宇宙人が入っていたのでした。いわく「生命維持装置に不具合が発生し、冷蔵庫が自分たちの生存条件に適合していたので退避させてもらった。地球の環境下では生きられない、冷蔵庫を出たら、扉が開いたら即座に死んでしまう」。宇宙人は、同僚の助けが来るまではここにいさせてほしい、と懇願するのですが……。

　この日から、しゃべる冷蔵庫こと宇宙人と女の子の共同生活がはじまります。なんだかんだで少しずつ仲良くなり、女の子は日頃の悩みや愚痴を打ち明けはじめました。宇宙人は毎日ヘトヘトになって帰ってくる女の子の話を聞き、求められれば宇宙や自分の家族の話を披露します。