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Twitterでの誹謗中傷のログを無料で保存するとするとして弁護士事務所が立ち上げたサービスが、「表現を萎縮させる」との意見があったとしてサービスを一時中止しました。
この「誹謗中傷ログを保存する弁護士集団」サービスは、アトム弁護士事務所がタレントや有名人限定で提供しているもの。依頼者が誹謗中傷投稿のURLを入力すると、証拠保全するとともに、専用アカウントに当該の投稿が公開され、発信者に「法的措置に移行することがある」と警告するというものです。6月9日に警告の投稿をスタートしています。
当初、「コピペから証拠保存&警告通知まで10秒で完了」とうたっていたことから(現在は表現を変更)、「誹謗中傷に当たるのかどうか弁護士が精査せずに警告を出すのか」「(弁護士が関与せずに)自動で警告を送るのは非弁行為に当たるのではないか」といった疑問が続出。「中傷に当たらない投稿も誹謗中傷としてさらされている」「依頼者による言論封殺に利用され得る」といった批判も見られました。
同サービスは10日、「各方面からの『Twitter内での表現を萎縮させる』とのご意見を踏まえて、システム及び警告投稿の文言を修正・改善します」としてサービスを一時中断。警告するかどうかを運営側でより厳しく審査し、表現の萎縮を回避するために警告通知の文言を改善するとしています。なお、現在Webサイトでは「コピペから証拠保存&警告通知の設定まで10秒で完了」と表現が変更され、運営側で審査してから処理を実行するとしています。
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