「うざいな」と思ってくれたら本望 「エール」で俳優デビュー、ジュノンボーイ“W受賞”坪根悠仁が挑んだ“ハマり役”(2/2 ページ)
初めての生の演技に「衝撃を受けた」と坪根さん。
エイベックスに所属後、レッスン漬けの1年
――もともと芸能界に興味はありましたか?
坪根: 父の影響で子どものころからドラマや映画を見ることが好きで、中学生から音楽をやり始めたこともあり、芸能界に興味を持つようになりました。でも、具体的に芸能界で何をしたいのか迷っていた時期もあり、友達や後輩に相談したところ「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」の話を聞いて、菅田さんや渡部さん、白石さんなど多くの俳優さんが僕が好きな特撮シリーズに出演されているので、受けてみようと思い応募しました。
ありがたいことにどんどん審査に残っていくうちに、「絶対にファイナリストまで残りたい」「芸能界に入りたい」という気持ちが僕の中で芽生えてきて、最終選考の2次審査で告白パフォーマンスを行ったときに、演技に対する面白さを実感して、確信しました。役者になりたいなと。せりふなど、「こういうのを入れたい」という意見を話し合いながら決めていく過程も楽しみながらできましたし、子どものころに好きでみていた世界を体験して、方向性は定まったように思います。後に音楽もできたらいいな。
――その結果「明色美顔ボーイ賞」「フォトジェニック賞」を受賞し、エイベックスに所属されますが、決め手はなんだったのでしょうか?
坪根: 当初、お声がけをいただいている事務所のリストにエイベックスは入っていなかったんです。そうしたら、所属先に迷っているとき、「リストにはないけどいいですか」と声をかけていただいて、役者をしっかりと頑張って、のちに音楽もやってみたいという僕の意見と初めて合致したので、「ここしかないな」と思い決めました。
――エイベックスに所属されて1年がたちましたが、この1年はどんな年でしたか?
坪根: レッスン中心の1年でした。演技レッスンの先生がすごく厳しくて、演技の難しさを実感しました。
――楽しいだけではないと。
坪根: はい。僕自身はちゃんと演じているつもりだったのですが、演技レッスンの先生に「坪根は形はできるんだけど、それが中途半端」とよくダメ出しされました。それがいまいち理解できなくて、疑問に感じる部分もあったのですが、実際に自分の演技を映像で確認したら、思っている以上にできていなかったんです。
今思うと、反抗的な態度をとっていた自分を殴りたいくらいです(笑)。現実を目の当たりにして、自分の実力を受け入れたことで、演技に対する気持ちがあらためて変わりました。客観的に僕の演技を見た人が“中途半端”だと感じてしまったということは、僕自身、中途半端な気持ちで演じてしまっていたのかなと思いました。中途半端が一番ダメだなと感じましたね。
――この1年で演技に対する気持ちに変化があったとのことですが、「エール」で演技の現場を体験してからまた変わった部分はありましたか?
坪根: 生の演技を初めて見て、衝撃を受けました。言葉でなんと表したらいいのか分からないのですが、本当にその“人物”に見えたんです。心ごと、その人物を演じているんだなというのを目の当たりにして、もっと映画や本などいろいろなものを吸収して、自分のものにしていかなきゃいけないなと思いました。
これから目指している未来
――ストイックな姿勢を見受けられますが、坪根さんはご自身をどんな性格だと思われますか?
坪根: 自分で言うのもなんですが……明るくて社交的な性格だと思います。人見知りもあまりしないですね。好きなことには熱中するタイプだと思います。その反面、興味のないことには全く手がつかないです……。
――お芝居以外ではどんなことに熱中されていますか?
子どものころからゲームがすごく好きで、祖母の家にあったスーパーファミコンや64、ゲームボーイ、ゲームキューブでよく遊んでいました。スーパーファミコンの「マリオブラザーズ」にハマっていましたね。あとは弾き語りをしていると時間を忘れるくらい熱中しちゃいます。学生のころに聞いていたRADWIMPSさんを弾くことが多いです。中学のころはONE OK ROCKさんとかバンド系を聞いていたのですが、高校に入ってからはR&Bとかも聞くようになって、今は、ジャンル問わずいいなと思った曲を弾いています。
あとは料理。子どものころ、両親の帰りが遅かった影響もあり、昔からしています。得意料理は特にないのですが、よく作るのはカルボナーラリゾット。簡単にできてすごくおいしいので、お勧めです。
最近は筋トレもしています。もともときゃしゃな体で、2019年の夏はかなり体の線が細かったんです。運動がてら、自信もつけたくて続けています。当時の写真と比べると、顔周りもふっくらしてきて、ちょっとずつではありますが、体格も変わってきたかなと思います。
――目標に向けて継続されているのですね。役者さんの中では、誰か目標とされている人はいますか?
坪根: 賀来賢人さんです。人を笑わせる演技から、シリアスな演技まで演じ分けることができて、そのギャップがすごく魅力的だと感じます。「坪根はこれしかできない」と思われるより、いろいろな役を与えてもらえるような役者になりたいと思っています。
――そのためにこれからどのようなことをしていきたいですか?
坪根: 一番近い目標としては、少しでも多くの人に名前を知っていただきたいので、「エール」の反響が楽しみです。僕も現時点ではまだ完成したシーンを見れていないので、視聴者の方がどんな反応をしてくださるか不安ですが、ダメだと言われたところはこれからの課題にできるので、全部受け止めたい。僕が演じたキャラクターに対して、「うざいな」と思ってくれたら本望です。
※なお、「エール」第13週以降は、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)感染拡大の影響で放送が一時休止。休止期間中は「エール」第1回から再放送されます。再開開始時期はおって発表されるとのことです。
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