「私が好きな欅坂46」が詰まっていた 「KEYAKIZAKA46 Live Online, but with YOU!」1万字レポート(3/4 ページ)
1記者として、1ファンとして、こんなに素晴らしいパフォーマンスを5年間披露し続けてくださったこと、感謝しています。
齋藤さんと上村さんが抱き合ったり、松田さんと関さんが笑顔でジャンプしたりとこれまでのセットリストの緊迫感とは打って変わり、楽しそうなメンバーたちですが、特に笑顔が爆発していたのは、小林さんと菅井さん、そして小林さんと尾関さんのハイタッチ。手を合わせた瞬間に笑顔が爆発するような姿から、見ているこちらもなんだか楽しくなってきます。
また終盤では火花がシャワーのように降り注ぐ特殊効果も発動。最後のキメポーズもしっかり決まりました。
ガラスを割れ!
ステージに不穏なBGMが流れる中、今度は白いロングシャツに黒のパンツ姿で登場したメンバーたち。BGMに合わせて会場中央に置かれていた黒のMA−1のもとへと歩みより、全員が音に合わせて羽織っていきます。最後は小林さんが紅に染まったMA-1を羽織り、カメラに向かって大きくキック。全員がしゃがみこんだ瞬間、「ガラスを割れ!」のイントロが流れ始めました。
欅坂46の真骨頂ともいえる、激しくロックな世界観。会場いっぱいに使った演出となっており、前後左右にカメラが設置されており、さまざまな角度からメンバーの表情がうかがい知れるほか、メンバーのボルテージも加速していくのが画面越しに伝わってきます。
メンバー同士で一定の距離を取っているうえ、MVさながらに会場の端から端まで走り切るような運動量の激しい振り付けにも食らいつくメンバーたち。中盤ではスタンドマイクを使ったパフォーマンスを見事にやり切り、小林さんは大きく咆哮。メンバーたちは小林さんの周りで円陣を組むように集まり、終盤へのラストスパートをかけます。
小林さんの血のにじむような「お前はもっと自由でいい 騒げ!」を合図にメンバーは今日のライブで披露してきたセットのもとへと一気に移動し、大雨に濡れる「エキセントリック」の靴、「Nobody」のセットであった「KEYAKIZAKA46」のショップにカーテン、「風に吹かれても」の「KEYAKIZAKAコンテナ」に緑と黄色のペンキぶちまけ、「Student Dance」の黒板に書かれた積分の問題を消す姿が映し出されました。
そして最後は小林さんのもとへと集結。「吠えない犬は犬じゃないんだ」と強く歌い切りました。
MC
メンバーたちの息遣いが聞こえる中、舞台は再び暗転。暗闇に「KEYAKIZAKA46」のロゴが浮かび上がっていました。
照明がつくと、MA-1姿の欅坂46メンバーが登場。中心に立つ菅井さんから「いつも欅坂46を応援していただきありがとうございます。そして配信ライブをここまで見てくださりありがとうございます」と挨拶があり、メンバーは全員「ありがとうございます」と一礼しました。ここからはキャプテンの菅井さん、副キャプテンの守屋茜さんの言葉をありのまま、お伝えします。
菅井キャプテンからの言葉
久しぶりのライブですし、いつも支えてくださる皆さんに久しぶりに私たちの元気な姿と、そして、楽曲のメッセージ・パワーをお届けしたいという一心で、パフォーマンスさせていただきました。皆さんには届いていますでしょうか。
(5秒間の沈黙)
そしてここで、私たちから皆さまにお伝えしたいことがあります。
私たち欅坂46は、この5年間の歴史に幕を閉じます。
そして、欅坂46とは前向きなお別れをします。
10月に予定している欅坂46のラストライブにて、欅坂46としての活動に区切りをつけさせていただきます。そして、新しいグループ名となり、生まれ変わります。
もちろん、この決断をすぐに受け入れられるメンバーばかりではありませんでした。私たち自身も欅坂46に対する思い入れがすごく強いですし、ここまで半端な気持ちでこのグループとして続けさせていただいてきたわけではありません。
私自身も大好きな欅坂46をずっとずっと守ることができたらなと思って活動してきました。でも、でも、このグループとしてもっともっと強くなるための決断だと、今日までスタッフの皆さん、そしてメンバーの皆と話し合った結果、今は前を向いています。
欅坂46だからこそ、叶えられた夢がたくさんありました。今ここにいないメンバー含めて、みんなで叶えられたこと、そして応援して下さる皆さまがいてくださったからこそ、叶えられたことが沢山あります。心強いメンバーやスタッフの皆さん、そしてすてきな楽曲、そして本当にすてきなクリエイターチームの皆さま、そして数えきれないくらいの応援して下さる皆さまと出会えたことは本当に誇りです。
本当に今まで欅坂46に出会ってくださって、欅坂46を好きになってくださって、欅坂46を支えてくださって、本当にありがとうございました(深く一礼/メンバー一同「ありがとうございました」と深く一礼)。
たくさん楽しい思い出があった一方で、正直悔しい思いもたくさんしてきました。なかなかこの2年は特に出口の見えないトンネルをさまよっていたような状態だったと思います。予測できないことがたくさん起きて、思うように活動できない日もありました。応援して下さっている皆さんの期待に応えられないんじゃないかなという日もありました。そして、メンバーの卒業・脱退も続きました。
グループの名前が独り歩きして、耳をふさぎたくなるようなことに悩まされた日もありました。でも、欅坂46を好きだと思えば思うほど苦しくなり、もっとこうしなければならないと考えれば考えるほど、執着が生まれたような気がします。
今、グループとして強くなるために、新しく入ってきてくれた2期生、新2期生、そして1期生の28名でここから新たなスタートを切り、もう一度皆さまと沢山の夢を叶えて行けるように頑張りたいと思っています。
そして、ここから強くなるために、今まで大切にしてきたことを今一度手放すことで、空いたスペースには本当に大事なもので満たされるんじゃないかなと思っています。ここからのリスタートになるので、相当ないばらの道が待っていると思います。
でもまだ色のない真っ白なグループを皆さんと一緒に染めていけたらいいなと思っています。欅坂46で培った経験がきっと私たちを鍛えてくれています。ですのでこの経験を信じて、また新たに強く強いグループになることを約束いたします。
ですので、これからも私たちに期待していてください。これからも私たちの応援どうぞよろしくお願いいたします(深く一礼/メンバー一同「よろしくお願いします」と深く一礼)。
守屋副キャプテンの言葉
最後にお届けする曲が欅坂46ラストシングルになります。聞いてください。
誰がその鐘を鳴らすのか?
巨大なスクリーンに投影される歴代シングル・アルバムのジャケット写真。そして会場に鳴り響く鼓動と時計の音。ステージに上がるメンバーの中には手を繋いで階段を上ったメンバーも居ました。そして披露された楽曲のタイトルは「誰がその鐘を鳴らすのか?」。
欅坂46のイメージカラー、グリーンを使ったノースリーブのトレンチワンピースの胸には、欅坂46のロゴが輝いています。サビではこのロゴの部分に合わせて欅ポーズをする振り付けが取り入れられているほか、欅坂46らしさが詰まった歌詞、楽曲、衣装、振り付け、そして発売日。欅坂46を完結するにふさわしい全てが込められているような気がしました。そして「欅坂46」のロゴが大きく描かれたシャッターが締められ、「KEYAKIZAKA46 Live Online, but with YOU!」は終演を迎えました。
KEYAKIZAKA46 Live Online, but with YOU! 取材後記
本公演のライブレポートは新型コロナウイルス感染症の影響により現地取材したものではなく、ファンクラブ向けのライブ配信を元にした記事なので、正しくは取材後記ではありませんが、いつもの通り、取材後記とさせていただきます。
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