2020年前半からのCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の感染拡大は、就職活動にも影響をおよぼしています。採用コンサルティングやメディア事業を展開するイチミは10月、21年度卒の大学生を対象にヒアリングを実施。コロナ禍の就活の実態を調査しました。
「就活はコロナの影響をどれぐらい受けましたか?」という質問に対では、「とても受けた」24.1%、「まあまあ受けた」24.1%、「少し受けた」24.1%という回答でした。実に、全体で70%以上の学生が影響を受けたと答えています。
具体的にどのような影響を受けたかという質問では、「面接が9割以上オンライン化」「合説や就活イベントの中止」などで就活中の対面機会が減少したというものや、「選考中断」「新卒採用がなくなった」などの理由で志望する企業や業種を変えたというものもありました。
また、新卒採用の幅が狭まり、選考通過率が下がったという回答も多く、コロナ禍が就職の機会そのものを揺るがしたことがわかります。
一方で、3割弱の学生は影響を「受けなかった」と回答(「全くない13%」「あまりない14.8%」)。志望する業界や職種、自身の居住地や会社のオフィスの場所によって影響の大きさが異なっていることが分かります。
多くの学生がコロナによる影響を受けた2020年の就活。その経験を踏まえた就活生に「22卒の学生にへ伝えたいこと」を聞きました。
すると、最も多かったのは意外にも「この状況下でも就活の本質は変わっていない」という回答でした。
学生からは「オンラインによる選考や採用人数の減少に関わらず、就活の本質は基本的に平年と変わらないので、必要以上に臆病にならず早めに動き出すべき」という声が多数。
具体的な対策として、「選考フェーズはコロナの影響を受けると思うので、どんな選考にも対応する力を身につけるといいと思う」「採用自体がコロナに影響を受ける業界もあると思うので、どういう風に影響を受けているのか、必ず調べて」など、いつも以上に念入りな事前準備が挙げられていました。
一方で、「オンライン化によって地方就活生は格差が是正されつつあると思う」とコロナ禍による影響を前向きにとらえている学生も見られました。調査からは、例年とは異なる状況で就職活動を余儀なくされつつも、冷静に今できることを見極め、メリットに目を向けようとする就活生の姿がうかがえます。
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