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毎年1月にもらう謎の紙「源泉徴収票」って結局なんなの? 何が書いてあるのか、元国税局職員が解説します

読み方を画像と共に解説します。

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 おでんが美味しい季節に、そして、源泉徴収票が見たい季節になりました。今回は、毎年1月に勤務先からもらえる謎の紙「源泉徴収票」について解説します。

源泉徴収票ってなに?
源泉徴収票、毎年きちんと読んでいますか?

さんきゅう倉田

大学卒業後、国税専門官試験を受けて東京国税局に入庁。法人税の調査などを行ったのち同退職、芸人となる。芸人活動の傍ら、執筆や講演で生計を立てる。好きな言葉は「増税」。公式サイトTwitter


源泉徴収票にはどんなことが書いてあるの?

 源泉徴収票にはみなさんの年収や所得、社会保険料などの控除、所得税、扶養家族の有無などが書いてあります。会社から自分にいくら支払われていて、その中から所得税をどのくらい収めているかを証明するための書類です。

 現在の源泉徴収票のサイズはA5。以前は項目がもっと少なく、A6に印刷されていました。いつのまにか大きくなっています。ラルフローレンのマークと源泉徴収票はいつのまに大きくなったんでしょうか。

源泉徴収票ってなに?
こちらが現在の源泉徴収票。ぼくがわかりやすいように書き込みました

 よく言われる「年収」は、預金口座に振り込まれている給与金額を12カ月分合計しても分かりません。年収は、源泉徴収票の「支払金額」から読み取ることができるのです。

 その横に書いてある「給与所得控除後の金額」は、みなさんの「所得」です。新聞や書籍で収入の代わりによく使われる「所得」。会社などに勤めていると、その言葉の意味を正確に理解している人は少ないのではないでしょうか。

 収入から経費を引いたものが「所得」なのですが、会社員であれば経費なんてありませんよね。いや、会社のお金で飲み食いしたり事務用品を買ったりするかもしれませんが、それは会社の経費であって、みなさん個人の経費ではありません。

 会社員の場合は、個人の経費が認められることがほとんどありません。その代わり、「給与所得控除」という控除を受けることができます。この控除の金額は、みなさんの年収=源泉徴収票の支払金額によって異なります。

 この控除は、扶養家族の有無や社会保険料の金額に影響を受けません。支払金額のみによって決定されます。支払金額からこの控除を引いた残りが、「給与所得控除後の金額」に記載されています。

源泉徴収税額って何?

 毎月もらう給与明細にも記載されている「源泉徴収税額」。源泉徴収した所得税のことです。源泉徴収というのは、お給料から天引きすることです。みなさんも毎月のお給料から社会保険料などと一緒に所得税が天引きされていますよね。この、源泉徴収される所得税のことを「源泉所得税」と言います。

 「あれ?アルバイトのときは、源泉徴収なんてされなかったぞ?」と思う方がいるかもしれませんが、実は毎月のお給料が一定金額(8万8000円ほど)を下回ったときには源泉徴収が発生しません。

 また、働き始めて2年目以降の人は、給与明細に「住民税」の記載があるかもしれません。この住民税の金額は、源泉徴収票に載っていません。理由は長くなるので割愛しますが、大まかに解説すると、所得税は国の税金、住民税は地方自治体の税金で、徴収する時期が異なるからです。

年末調整と源泉徴収票の関係は?

 源泉徴収票には、このほかにも配偶者や扶養家族、生命保険や社会保険の情報などが記載されています。このために、秋に勤務先に「年末調整」の情報を提出する必要があるんですね。年末調整の提出忘れや伝達ミスがあると、源泉徴収票の記載も変わってしまいます。念のため、画像と見合わせて確認を行いましょう。

 「年末調整」についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの動画をご覧ください。

 毎年もらうのに、その内容は誰も解説してくれない謎の紙「源泉徴収票」。少しでもその内容をお分かりいただけたでしょうか。源泉徴収票は、確定申告や、保育園の入園の提出で使用することもあるので、捨てずに保管しておきましょう。

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