夫婦の財布事情にも、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響は色濃くあらわれているようです。
スパークス・アセット・マネジメントが行った「夫婦のマネー事情と夫婦円満投資に関する調査2020」の調査結果からは、「へそくり」をする人が増えていることが明らかになっています。
調査の対象となったのは、全国の20歳以上の既婚男女1000人。「コロナ禍が夫婦の家計に与えた影響は?」という質問には、約42%の回答者が「マイナスの影響があった」と回答しました。外食費、レジャー・娯楽費、交際費がコロナの影響を受けて削減されたほか、夫婦の預貯金額の平均は734万円と昨年の調査から24万円減少、毎月のお小遣いの額も平均27998円で昨年の調査から1135円減少と、なんとも景気の悪い調査結果が並びます。
貯金額もお小遣いの額も軒並み減少するなかで、増加したのがへそくりをしている人の数でした。
パートナー(夫・妻)に隠して蓄えているお金があるかという質問には、全体で47.3%、男性43.2%、女性51.4 %の人が「ある」と回答しています。昨年の調査ではこの数値は全体で41.6%、女性だけだと41.8%だったので、全体で5.7ポイント上昇、女性に限れば9.6ポイントの上昇となりました。
へそくりの金額の平均は169万円。しかしこのへそくりの金額も、2019年の平均193万円と比較すると、24万円低い結果となりました。普通の貯金もへそくりも、どちらにせよ金額が減ったのは間違いない様子。これは厳しい……。
なお、金額を男女別に見ると、男性は137万円、女性は197万円と、女性の方が60万円多いという結果が出ています。
また、夫婦の貯金管理について「妻に主導権がある」と回答した家庭は53%。夫が主導しているのは25.4%、夫婦別々に管理しているのは21.8%で、妻主導で貯金をしている家庭が過半数となっています。
この結果を組み合わせて考えると、「コロナによって家計が厳しくなったので、いざという時のためにへそくりを貯める女性が多くなった」というストーリーが見えてくるのではないでしょうか。家計を預かる立場の人にとっては、財布の紐を今までよりしっかり管理しなくてはいけなくなった……2020年はそんな1年だったと言えそうです。
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