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【好きなゲームが世間のクソゲーな人インタビュー】2年前に「QWOP」を始めた人が世界3位のRTAプレイヤーになるまで(1/2 ページ)

奥深き「QWOP」の世界。

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 年末企画「自分の好きなゲームが世間ではクソゲーと言われている人インタビュー」。今回は“走りきれない100メートル走のゲーム”として知られる「QWOP」RTAプレイヤーさんにお話を伺いました。

企画:好きなゲームが世間のクソゲー

「これはクソゲー」「あれはクソゲー」と世間は気軽に言うけれど、遊び方も感性も人それぞれ。むしろ、そんな風に言われている作品の魅力を知っている人に話を聞いてみよう。Twitterで募集をかけたら、2〜3人くらい手を上げてくださるのでは?

……と思っていたら、100人くらいから連絡が来ちゃった企画です。編集部のリソース的に可能な範囲で記事化。1日1本ペースだと公開しきるまでに数カ月かかるので1時間に1本ずつ公開します。

人はなぜ「QWOP」を走るのか(3+6=9さん/@369syumiyo

 このゲームは2008年、FLASHを使ったブラウザゲームとして公開され、独特な操作感とろくにゴールもできない圧倒的難易度からよくクソゲーといわれます(正直自分でも納得しているので、特に反論はありません)。

 自分がプレイし始めたのは約2年前。VTuber・八重沢なとりさん(※)が同作のプレイ配信をしていたのですが、彼女が脚を引きずらずに走っているのを見て、多くの視聴者が「このゲームでちゃんと走っているの初めて見た」と。それなら「自分も試しに走ってみようかな」と思いました。

※八重沢なとり:「QWOPのやべーやつ」の異名を持つVTuber。2020年には、累計走行距離42.195キロを目指す“QWOPフルマラソン”を35時間かけて完走している。ちなみに、このゲームは10メートル前進するだけでも容易ではない

 やり込み始めたのは1年半ほど前から。2019年3月に八重沢なとりさんの「QWOP」用語や走りを解説する動画を作ったところ、ご本人から感想をいただき「自分ももっと『QWOP』を洗練しよう」という気持ちに。自分も毎日走るようになり、Twitter上に「#今日のQWOP」と題して投稿しています。

 その後、「QWOP」RTAの現世界記録保持者・くろうどさんにお声掛けいただく機会があり、以降はRTAを目的にやり込んでいます。

※なお、このお話を伺った数日後、3+6=9さんは「QWOP」RTA世界3位の記録保持者になった(100メートル/56秒530)

くろうどさんはRTA in Japan 2019にも登場した「QWOP」走者

「QWOP」テクニック

 「QWOP」の基本は「右脚はQとP」「左脚はWとO」という2つの組み合わせを使うこと。これだけでけっこう走れそうな動きになると思います。

 しかし、実際に操作できるのは下半身のみのため、上半身のバランスを取ることが難しく、慣れないうちは一度体勢が崩れただけで倒れてしまいます。また、50メートル地点にあるハードルがあるのですが、これが厄介。当たるだけでも姿勢が崩れてしまいますし、倒したハードルは踏むと滑り、すぐに倒れてしまいます。

 そして、それらを乗り越えゴール直前まで進むと、今度は緊張や早くゴールしたいという焦りからミスが多発します。最後には自分との闘いですね。

 確かに操作は難しいのですが、一度コツをつかむとしっかり走れるようになりますし、タイム上達のために洗練したり、詰めたりするところが多いのもこのゲームの魅力。今後も「QWOP」を続けていきたいと考えています。

※「QWOP」はFLASHゲームとして公開されたのち、2015年にHTML5版が登場。現在は後者が活発にプレイされているという。ちなみにiOS/Android版もある

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