【好きなゲームが世間のクソゲーな人インタビュー】たぶん世界初“クソゲーの帝王「ソード・オブ・ソダン」を9分以内にクリアした人”(1/2 ページ)
「評価の低さにとらわれず、ぜひクリアまで遊んでみてほしい名作です」。
年末企画「自分の好きなゲームが世間ではクソゲーと言われている人インタビュー」。今回は、「クソゲーの帝王」として語り継がれている「ソード・オブ・ソダン」のRTAプレイヤーさんにお話を伺いました。
※本記事の編集担当者が知る限り「クソゲーの帝王」の異名を持つタイトルは2つ存在。1つがセガサターンの「デスクリムゾン」で、もう1つがメガドライブから登場した本作。「令和最初の新ハード」ことメガドライブミニに収録される可能性もあったとかなかったとか。
企画:好きなゲームが世間のクソゲー
「これはクソゲー」「あれはクソゲー」と世間は気軽に言うけれど、遊び方も感性も人それぞれ。むしろ、そんな風に言われている作品の魅力を知っている人に話を聞いてみよう。Twitterで募集をかけたら、2〜3人くらい手を上げてくださるのでは?
……と思っていたら、100人くらいから連絡が来ちゃった企画です。編集部のリソース的に可能な範囲で記事化。1日1本ペースだと公開しきるまでに数カ月かかるので1時間に1本ずつ公開します。
「ソード・オブ・ソダン」(ゆゆキチさん/@falia1107)
PC「Amiga」向けに発売された後、メガドライブにアレンジ移植されたアクションゲーム。もともと興味を持っており、いつの日かRTAをしたいなと思って購入。ひとまず自力でクリアしてみたところ、あまりの面白さに衝撃を受けて一気にソダンの魅力に取りつかれました!
ちなみに、RTAは「自己ベストが出せればいい」くらいの気持ちでやっていましたが、最近、“たぶん人類で初めて「ソダン」を9分以内にクリアした人”になりました。現在は別のレギュレーションにも挑戦し、「ソダン」の全てにおいて世界レベルを目指しております。
※ちなみに、ニコニコ動画などにRTA解説動画の投稿も行っているとか。興味のある方はそちらも楽しめそう
世間ではクソゲーと言われている理由
- 異常なまでに高い難易度
- 硬くて倒しにくい敵
- 即死トラップが多い
- 振り向きにも複数ボタンが必要な劣悪な操作性
- 薬の組み合わせが70種類ほどあり、使いこなせない
- グロテスクで陰惨な演出
- BGMがない
- エンディングも無音で画像が出るだけ
- タイトル画面が気持ち悪い
- 元のPC版からの劣悪移植
雑誌「Beep!メガドライブ」読者投票で前代未聞の“23回連続最下位”を記録したと言われています。
クソゲーとされる理由に納得できるか
できません!!!(即答)
確かに操作が複雑だったり薬が使いにくかったり、というのは分かりますが……。
剣攻撃は4種類あり、どれも個性的で使い分けできます。敵はなかなか手ごわいのですが絶妙な距離感をとる駆け引きがあります。敵を倒すと内臓が飛び出たり頭が落ちたりと、超刺激的な展開。豪華にフルボイスで痛み声をあげる凝りっぷりも、このゲームのスゴいところだと思います。
薬システムはこのゲームの大きな特徴で、4色の薬を組み合わせることでさまざまな効果が得られるのですが、いろいろ試してみるのも楽しいですし、自由自在に使いこなせるようになったときには超爽快。また、プレイヤーを待ち受けている数多くのトラップを避けながら進んでいくのも、気持ちがいいです。
そして、こういったハードルを乗り越えた先には、当時のゲームでは珍しい超ビッグサイズのキャラを思い通りに動かせる楽園が待っています! 動きもヌルヌルしており、見ているだけでも楽しめます!
難易度がめちゃくちゃ高いと言われていますが、このころのメガドライブゲームにしては簡単な部類だと感じています。もちろん人によって合う/合わないはありますが、「ソニック」すらクリアできない私でもクリアできました。すぐやられることも多いですが、その分1UPの機会も非常に多い優しいゲームです。
また、「ソード・オブ・ソダン」の良くないところとして「グロテスクで陰惨な演出」が挙げられることがありますが、あの有名な「VAMPIRE KILLER」(メガドライブ版「悪魔城ドラキュラ」)にも内臓が出て体が真っ二つになるような敵がいるので、このゲームに限った話ではない気がします。BGMがない点には、初めは戸惑うかもしれませんが、これがまた不気味な雰囲気を醸し出しています。
評価の低さにとらわれず、ぜひクリアまで遊んでみてほしい名作です。
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