ねとらぼ読者から、料理中に起こった危険な出来事をインタビューする企画「お料理で事故った話、教えてください」。今回は「スライサーで野菜をスライスしていたら自分の指まで……」というお話。
連載:お料理で事故った話、教えてください
料理は毎日食べるもの。だけど、するのは意外と危ないもの。日々の暮らしの中で見落しがちな「家事にはどんな危険があるのか」「注意すべきポイント」に気付くために、いろいろな人から体験談を募集していろいろ聞いてみよう、という企画です。
5年以上自炊してきて初めてのケガ
自炊歴5年以上。先日、初めて料理でケガをしたときのお話です。基本的には包丁を使っているのですが、そのときはお鍋の下ごしらえのために、野菜用のスライサーで大根を切っていました。
指を切らないように、手元の大根の厚みを確認しながら切っていたつもり……なのですが、親指の先までスパッと。
―― いってしまいましたか。
あまりにも切れ味がよかったのか、切った瞬間は血が出ず、刃の方にも血が付いていなかったのが印象に残っています。
ですが、ちょうど土曜日の昼だったため、なかなか病院に行けず自宅待機しているあいだに、けっこう出血してしまって。立ちくらみ、視界が狭くなるといった貧血と思われる症状も現れました。
―― それからどれくらいで治りましたか?
2週間は触れると痛みがあって、傷が完全にふさがるまでには1カ月ほどかかったと思います。
病院でばんそうこうをもらったのですが、ケガしたのが親指の先という、いろいろとものに触れてしまう場所だったので、さらに緩衝材として、クイックルワイパーのドライシートを親指全体に巻いていました。
ちなみに、完全に肉が切れてしまったわけではなく、わずかにつながっていたので、切れた部位でフタをするような形で止血していたのですが、指紋がズレたままくっついてしまいました。爪に近い場所だったためか、Touch ID(iPhoneなどの指紋認証機能)には特に影響が出ていませんが。
編集部注:スライサー使用時の注意点
本企画でスライサーの事例を扱うのは2回目。前回は「玉ねぎをスライスしていたら目がやられてしまって……」という別条件もありましたが、別の野菜でもうっかりするとケガしてしまうもよう。
さらに自治体などの資料を見ていると「洗っているときに/棚などから取り出すときに、刃に触れてしまって……」という、使用前後の事故事例も散見されます。
最後に、国民生活センターが2013年に公表した調査資料をもとに「スライサーのケガの特徴と注意すべきポイント」をまとめておきます。
- スライサーによるケガは包丁によるケガよりも重症化しやすく、治りにくい
- 事故は年齢を問わず起こる傾向がある(高齢者や子どもに限って起こるものではない)
- 事故防止策としては安全ホルダーを使うことが考えられるが、万能ではない(安全ホルダーにはさまざまな種類があり、野菜の種類、大きさによって相性がある)
- プレートのたわみが大きいスライサーは注意したほうがいいかも(「たわみの分だけ野菜が厚くスライスされ、手指が刃に近づきやすくなる」「野菜が刃に大きく食い込んで手元が不安定になる」という理由から、事業者に対し改善要望を出している)
本企画では取材させていただける読者の方を募集しています
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