恐怖の600+600メートル、迫り来る急勾配&急カーブの連続 そして……
県道269号は狭い1車線のまま急勾配&急カーブの坂を下っていきます。おぉぉ、ジェットコースターのようにくねくね。ここからいよいよ危険なので、絶対に安全運転で。
そんな坂を下り切っても、離合できる場所はほぼゼロでした。それどころか、路肩が崩れていた箇所すらありました。対向車が来ないことを祈りながら進みます。
そんな恐怖の約600メートル。視界が開けて民家もいくつか見えてくると気持ちは少し落ち着きます。でもまだ半分。さらに急勾配&急カーブの下り坂がまだ600メートルほど続きます。
第2弾の急カーブは先ほどと違い、滑り止め/速度抑制を図る段差舗装がなされていました。その分注意が必要ということです。
坂を下りきると、狭い区間は間もなく終わりです。しかし「崩落注意」の標識もある通り、抜けるまでは油断してはいけません。
最後に草木が作る「アーチ」を抜けると、スーっと2車線のおだやかな世界に戻りました。
さっきまでの険しい道は幻だったのか……。走行距離にして約3キロ、怒濤(どとう)の激狭区間でした。
いきなり「険道」に急変し、元に戻る、大魔神のような愛すべき険道
大きな都市同士を結ぶ県道であるにもかかわらず、なぜ県道269号はいきなり「険道」になるのでしょうか。恐らくは「もっと経路が短い他のルートが既にある」からです。
スタート地点だった桜井交差点を、県道269号のルートを使わずに直進し、国道127号と県道92号を使えば、距離にして約2キロぶん、Google Mapsのルート計算時間によると8分ほど早くこの最終地点の交差点まで着きます。
行政としても、他に短く、早く着く、そして安全なルートが既にある以上、険しい区間を整備するならば……となり、“このまま残っている”のでしょう。また県道としては1本の道路ですが、現実的な役割は木更津市側と君津市側で分かれていると思われることも、“このまま”になっている理由かもしれません。
県道269号は、短い距離で4車線の穏やか道路から1車線のジェットコースター路に急変する「ドラマチックな展開」がある愛すべき険道。他にルートがあるので無理して通行することは勧めませんが、とても魅力的な険道でした。
(少年B)
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