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インフルエンサーの化粧品PR投稿、加工フィルターで誇張はダメ 英広告当局(1/2 ページ)

美容商品の広告において、効果を誇張する可能性が高い場合はフィルターを使わないようにと英国広告基準局(ASA)がメーカーとインフルエンサーに言い渡しています。

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 InstagramのPR投稿において、化粧品の効果を誇張するフィルターを使用してはいけないとする裁定を英国広告基準局(ASA)が下しました。


ASAの裁定

 問題とされたのは、インフルエンサーが投稿した、肌を日焼けした色にする化粧品を紹介するためのInstagramストーリー。Instagramのフィルターによって商品の効果が誇張されており、誤解を招くとの申し立てが2種の化粧品に対してASAに寄せられました。

 いずれのケースも、メーカーとインフルエンサーは、フィルターによって誤解させる意図はなかったと説明。同局は、当該の広告は誤解を招く誇張があり、広告慣行委員会の規則に反するとの結論を下しました。美容商品の広告において、効果を誇張する可能性が高い場合はフィルターを使わないように言い渡しています。


申し立てを起こされた商品の1つ、SKINNY TAN

 「広告でフィルターを使うこと自体に問題があるわけではないが、広告主は誇張したり、消費者に誤解させたりすることのないよう配慮する必要がある」(同局)

 なお同局はこの裁定とあわせて、化粧品の広告における加工に関するガイドラインを公開。ソーシャルメディアのフィルターについて、商品やサービスの効果を誤解させる可能性の高いフィルターを利用しないようにと規定しています。

 この裁定の背景には、SNSのフィルターで外見を加工するのをやめようと呼びかけるキャンペーンがありました。モデルのSasha Pallariさんが、「#FILTERDROP(フィルターをやめよう)」というハッシュタグで展開していたもの。Pallariさんは特に、利益を得るためにフィルターをかけたコンテンツを使うべきではないと、広告写真でのフィルター利用に苦言を呈していました。

 PallariさんはASAにフィルターの危険性を訴え、より厳しいガイドラインを求めていたといい、ASAの裁定を受けて、自身のInstagramにこのようにコメントしています。「これからは誰かがスキンケアや美容商品を宣伝するときに、本当の肌や本当の鼻の形、さまざまな大きさの唇、本当の商品の色を見られる可能性が高くなります。フィルターなしでは実現できない広告と、自分を比べる人は減るでしょう。やりました。誇らしく思います」

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