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「上下逆さにしない」という意味の「天地無用」、今は死語? 「郵便局で通じない」説は本当か調べてみた

「上下逆さまにしてよい」は誤用です。

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 郵便局へ荷物を出しに行ったら「天地無用」という言葉が通じなかった――。そんな体験談がTwitterで話題になっています。ツイートによれば、最近では「天地無用」を「上下を気にしなくていい」と誤解する配達員がいることから(※本来は「上下逆にしてはいけない」という意味)、現在は使われていない言葉なのだとか。確かに意味を間違えやすい言葉ではありますが、本当に運送現場では使われていないのか、代わりに何と呼ばれているのかなど調べてみました。

日本郵便 日本郵便の公式サイト

 最初に問い合わせたのは、ツイートでも話題になっていた郵便局(日本郵便)。「天地無用」というシールを今でも使っているか聞くと、「そもそも使われていた記録がない」と思わぬ回答が。「現在は使っていない」どころか、そもそも郵便局では「天地無用」という言葉を使ったことがなかった……?上下を逆にしてはいけない郵便物はどうしていたのか聞くと、「天地無用」ではなく「逆さま厳禁」と書かれたシールを使っているとのことです。

天地無用 「天地無用」イラストの一例

 次に、宅配大手のヤマト運輸にも質問してみました。同社の返事は、現在でも「使用しています」とのこと。同社では、シールに「天地無用」という文字だけでなく、「この面を上に」とも書くことで間違いが起きないようにしています。天地無用は、運送業界ではどこでも通用する言葉と思いきや、社によっても使っているところと使っていないところがあるようです。

 ちなみに、「天地無用」という言葉の意味を知らない人は少なくないようでした。2013年度に文化庁が実施した「国語に関する世論調査」では、「上下を気にしないでよい」と答えた人が全体の30.7%、「分からない」が15.1%に及んでいるということです。


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