夜中にふと玄関に目を向けると怪しい人影が――。空き巣に侵入された体験談をつづる漫画が、戸締まりの大切さをあらためて伝えています。
作者の背な毛(@3seefeya1)さんが災難に遭ったのは、大雪が降った2021年12月のある日。月に1回講師を務めるダンスレッスンの前日で、雪かきなどで疲れていた背な毛さんは準備の前に休憩しようと、0時30分に起こすよう夫に頼み仮眠をとっていました。
夫は自分が寝られないと不満に思いつつ、渋々引き受けることに。ところが、約束の時刻が過ぎても、何度声をかけようと背な毛さんは起きず、そうこうするうちに時計は1時を回ってしまいました。
早く眠りたかった彼には気の毒な話ですが、結果的にこの夜更かしは、偶然にも空き巣被害を防ぐきっかけとなりました。寝室のドアの窓からのぞく人影に気づくやいなや、夫は玄関へ猛ダッシュ。外へ逃げた怪しい人物を追い、勢いのままに裸足で駆け出しました。
不測の事態に驚いて目覚めた背な毛さんは、「ただの勘違いだったら?」「騒いで近所迷惑になったらどうしよう」などと、しばらく悩むことに。しかし、夫が着の身着のままで寒空へ出たと気付いて心配になり、警察への通報を決断しました。
一方そのころ、夫は首尾良く人影に追い付き、空き巣犯らしき男を組み伏せていました。とっさのことでスマホがなく、通報ができない代わりに、タクシーを止めようと手を振っていると、偶然にも同じ社宅の住人が乗った車が停車。隣人の協力で無事帰宅することができました。
その後は警察が、家に残った足跡や指紋などを粛々と調査。供述によると、犯人は背な毛さんがうっかり鍵をかけ忘れた玄関に気付いてこっそり侵入し、玄関先にあったバッグをいったん外へ持ち出して中身をあらためていたとのことです。
ところが、バッグの中に現金はなく、通帳など足のつくものばかり。犯人は金目の物を求めて再び侵入したところを、背な毛さんの夫に見つかったということです。もしも玄関にバッグを置いていなかったら、知らず知らず大事な物が盗まれていたかも……もっと危険な目に遭っていたかも……などと想像すると恐ろしい。
金銭的な被害こそほぼなかったものの、裸足で奮戦した夫が酷い凍傷を負ってしまったこの一件。背な毛さんは多くの偶然に助けられた面を振り返り、反省して「鍵、かけよう!」と漫画を締めくくっています。
作品提供:背な毛(@3seefeya1)さん
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