庶民的なメニューではありつつ、いざ自分で作るとなると意外にめんどくさい料理の筆頭、冷やし中華。そんな冷やし中華が、ニチレイによって冷凍食品になったというニュースが先日発表されました。そりゃ、あんなめんどくさい料理がパッと完成するならすごいけど、でも冷食ってことは電子レンジとかで加熱するんですよね。そしたらもう、「冷やし」中華ではなくなるのでは……? 加熱した後で冷ますの? 謎だ……。
そんな諸々が気になったので、ニチレイから商品サンプルを送ってもらい、実際に作って食べてみることにしました。で、早速実物が届いたわけですが、確かに冷凍食品ではありつつ、なんかパッケージが分厚い。冷凍のパスタとかと比べると、1.5倍くらいの厚みがあります。そして、裏面の作り方にははっきりと「レンジで温めろ」と書いてあります。いいんだね、やっちゃって……。
開封してみると、二重のトレーに入った麺と具材、そして別袋のタレが出てきます。そして麺の上には、バラバラと氷が。試しに食品用の温度計で測ってみたら、麺の温度はマイナス6.9度。冷凍食品だから当たり前だけど、ガッチガチに凍ってます。
というわけで指示通り、ラップなどはせずにレンジに投入。600ワットで2分50秒加熱。そして取り出してみると、確かに氷が溶け残っている! すげ〜。こんなことできるんだ……。例によって温度計を突っ込んで麺の温度を測ってみると、なんせ電子レンジなんで部分ごとにばらつきはあるものの、30度から47度程度という結果に。冷やし中華という割には、ちょっとばかり高温じゃないの?
袋に書いてある作り方によればここでタレを投入、麺をほぐしつつ混ぜてから具を乗せるということなので、まずは素直にタレをかけます。混ぜてるうちにまだ固まってる部分を発見したので、10秒ほどまたレンチン。2回加熱しても、氷は溶け残ったままでした。そんなこんなで氷と一緒に麺とタレを混ぜてから温度を測ってみたところ、13.9度ほどに低下。あれ? 適温じゃん……すご……。
というわけで一緒に加熱した煮豚、オクラ、錦糸卵、紅生姜といった具を麺に乗せ、完成! 今回は写真を撮りながらだったのでちょっと時間がかかりましたが、特に見栄えも特に気にせずざ〜っと作るだけだったら、レンジでの加熱時間も含めて5分以内にはゴールできそう。この短時間で冷やし中華が完成するんだから、素直にすごい。どうなっとんやこれ。
肝心の味なんですが、一口食べて笑っちゃったくらいマジで冷やし中華。麺をすすったときの温度も「あ、冷たい食べ物を食べてるな」とはっきり認識できる冷たさで、完全に適温。レンチンしただけなのに本当に普通の冷やし中華になってるので、一瞬どう認識していいかわからなくなって笑えます。
そして特筆しておきたいのは、麺がおいしいこと。ツルツルした食感ながらしっかり歯ごたえもあり、レンジで麺類を温めた時にありがちなボソボソ感や何本か固まっちゃってるような状態も全然なし。「さっき茹でた麺を氷水で締めたものです」って言われて出されたら、「ふ〜ん、そうなんだ、うまいっすね」と特に疑わずに完食しそうなクオリティです。具もほとんど違和感がなく、特にオクラはちゃんとネバネバした食感もキープ。食べてるうちに氷が溶けるんですが、それによってタレの濃度がちょうどよくなってくるのにも驚きました。
1人前360グラムが入っているということで、普通に大人1人分の昼飯として満足感のある量なのもうれしい。本当に、事前に想像してたより冷やし中華らしい冷やし中華でした。冒頭に書いたように、とにかく冷やし中華はいざ自分で作るとけっこう面倒。「今日はもう暑いし冷やし中華くらいしか食べたくないけど、あんなめんどくさいもん絶対作りたくねえ〜」というタイミングに備えて、冷凍庫にストックしとくのは全然アリ。「レンチンでこれになるの!?」という驚きは保証するので、話の種に買ってみるのをオススメします。発売は3月1日です。
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