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「遺体引き取りに来て」「いやです」―― 3万いいね集めた壮絶漫画「毒親の喪主をバックれた話」作者に聞く“毒親を捨てる”勇気(1/3 ページ)

毒親サバイバーの体験談を紹介しています。

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 二度と会いたくない毒親が死んだ――。自分を虐待していた親の遺体引き取りを拒否した人の漫画が、3万いいねを集めるなど注目を集めています。毒親問題について社会に望むことや伝えたいメッセージについて、作者に聞きました。

『そんな親、捨てていいよ。』

 話題になっているのは、尾添椿さんの漫画『そんな親、捨てていいよ。〜毒親サバイバーの脱出記録〜』に収録された一編。過剰な支配や虐待などで子どもの毒になる“毒親”の元から去ることができた10人のサバイバーの話を紹介しており、喪主をバックれた話はその中のヤマダ代務さんの体験を漫画化したものです。

『そんな親、捨てていいよ。』

 ヤマダさんの父は、お金はあるのに自分の趣味にしか使わず、子どもに必要な治療を受けさせない、学費を出さない、暴力をふるい困っている姿を笑う、などの非道な行いをしていました。事なかれ主義の母親も、それを止めることはありませんでした。

『そんな親、捨てていいよ。』

 社会人になって実家を出たヤマダさんは両親と縁を切り、妻と幸せに暮らしていました。そんな中で、警察から父親が変死体で発見されたという連絡が。ヤマダさんは弁護士と相談して遺体の引き取りを拒否し、相続放棄の手続きをしました。漫画の中では、相続放棄に必要な手続きが分かりやすく説明されています。

『そんな親、捨てていいよ。』

 「子に親の面倒を見る決まりはない」とサポートしてくれた弁護士さん。またヤマダさんが以前から周囲に家庭の事情を話して理解者を増やしていたこともあり、喪主を放棄しても「非常識だ」と非難されることなく乗り越えられたといいます。

『そんな親、捨てていいよ。』

 この漫画に対してネット上では「とても参考になりました。読んでて何というか自分も救われた様な気になりました」「私も毒両親と音信不通になり、親の死で連絡来るかもと思って不安だったのですが、これ読んで俄然、自信と勇気がつきました!!」「親だから話し合えばわかる!とか言ってる馬鹿の戯言なんか気にせず、自分の作った家族と人生を大切にして欲しい」などと、大きな反響が寄せられています。

 ヤマダさんなど10人の毒親サバイバーの体験談を漫画化し、自身も毒親を捨てた経験のある尾添椿さんに、漫画を描いたきっかけや毒親に悩む人へのメッセージなどを聞きました。

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