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吉野家、『魁!!男塾』コラボキャンペーン炎上で謝罪 6万6000円相当の「オリジナル丼」、220日かけポイントためた客に後出しで条件変更(1/3 ページ)

払い戻しにも「個別状況を判断し、真摯に対応」予定とのこと。

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 吉野家は3月24日、炎上していた「お名前入りオリジナル丼」プレゼント企画について「お客様に多大なるご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪。一部条件付で、本名以外の名前も認めるとの声明を公開しました。

 このプレゼント企画について、当初参加者に対し「丼に記載できる名前は任意」と案内していましたが、後になって実名でないとNGと説明を覆したことで、SNS上で批判が噴出していました。同社はねとらぼ編集部の取材に対し、参加者への払い戻しの予定について「個別に状況を判断し、真摯に対応させていただきます」と回答しています。

 問題となっている企画「魁!!吉野家塾」は、人気漫画『魁!!男塾』とのコラボとして2021年7月から開催中のもの。マイル(米礼)をためると「牛丼」の無料券や「楽天ポイント」「Tポイント」などと交換でき、最も豪華な特典として「お名前入りオリジナル丼」がプレゼントされます。

 参加には吉野家のスマホアプリのインストールが必須で、2022年3月19日時点で267万人以上が参加。1マイルためるには300円以上の支払いが必要となり、ためられるのは1日1回のみ。オリジナル丼との交換には220ポイント必要で、つまり合計6万6000円、220日以上かかる計算になります。

 公式サイトを見ると、オリジナル丼に記載できる名前について細かなレギュレーションは確認できません。これに対しTwitter上では、お客様相談室に問い合わせたところ、任意の名前を記載可能という回答があったとの報告が上がっていました。

 ところがその参加者が実際に220ポイントまでためて、個人情報の入力フォームまで進むと、丼への記載名は本人の実名に限るとの説明が出現。疑問に思った参加者がお客様相談室に再度問い合わせてみると、当初の説明から一転して「家族、友人等第三者、キャラクター、タレント、ニックネームなどは使用できません」との回答があり、今回の騒動につながりました。

 この件について同社に取材したところ「『任意の名前で良い』と複数名へ回答したことは事実です」と認めつつ、「しかしながら名前に関して精査を進める中で、第三者の権利侵害のリスクのある名前を入れるべきではないと判断し、本名の規定を特典先配送入力フォームのように定めました」と、その後実名以外を認めない方針に変わっていた理由を説明しました。

 確かに、キャラクター名などが記載できてしまうと権利上の問題が発生するため、リクエスト可能な名前に制限を設けるのは仕方がないですが、それならそうと先に言っておいてほしかった、というのがSNS上の主な論調でした。同社は取材に対し、「先の名入れ丼に関する問い合わせをいただいたお客様へ内容を修正して案内し直しましたが、全てのお客様にご案内が届いたわけではありません」と、案内が参加者全員に行き渡っていなかったことを認めています。

 また、SNS上では、当初公式サイト上に「塾生(企画参加者)のみに閲覧が認められる特典コンテンツを公開予定」との情報があったにもかかわらず、特典コンテンツが一向に公開されないという指摘も見られました。

 こちらについては、「アプリの運用の際に不具合が生じるなどしたため、一部コンテンツ公開を断念せざるを得なくなりました。告知と実施内容が異なり、大変申し訳ございませんでした」と、コンテンツが中止になっていたと明かし、謝罪しています。

 この他Twitter上では、埼玉県のトランポリン場の運営者が、屋号を丼に記載できないか吉野家に問い合わせた際の対応にも批判が集まっています。運営者によると、問い合わせに対し吉野家側は記載できないと説明。トランポリン場側が食い下がるメールを送ったところ、お客様相談室の室長から売り言葉に買い言葉の高圧的な返信があったとして、その文面が物議をかもしています。

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