ITmedia ガジェット 過去記事一覧
検索
ニュース

山田涼介、実写版「鋼の錬金術師」続編は「厳しい声も含め反響を生かす機会に」 完結編公開前インタビュー(2/2 ページ)

「原作がある作品をやる以上、いろんな声がつきまとってくることは百も承知」と山田さん。

advertisement
前のページへ |       

センターと座長は全く別物 「Hey! Say! JUMPにはもう100の関係値がある」

 今作からの新キャストも多数登場。前編のタイトルロールとなるスカーは新田真剣佑さん、エドとアルの父親ヴァン・ホーエンハイムとホムンクルスたちの生みの親である“お父様”の二役を内野聖陽さん、そしてキング・ブラッドレイ大総統を舘ひろしさんが演じています。

―― ベテランキャストが増える中で、座長として責任感を感じましたか? Hey! Say! JUMPの活動でもセンターの看板を長年背負っていますが、主演作と比べて違いはあるのでしょうか。

山田 全然違いますね。僕がグループのセンターといっていただく機会は多いんですけど、Hey! Say! JUMPはみんな平等で誰がセンターに立っても恥ずかしくないグループです。

 ただ「鋼の錬金術師」とか作品で座長を務めるとなると話は変わる。これまでの関係値がない方たちとゼロから築いていくため、先頭に立って現場の空気を作っていかなきゃならない。座長がダメだったら周囲はついてこようと思えない。だから座長としてやるべきことはやるし、言いたいことはちゃんと言わせてもらう。

 でもHey! Say! JUMPにはこれまで築いてきたものがもう100あるので、僕がダメでも周りがカバーしてくれちゃうんですよね。

―― 信頼関係があるんですね。メンバーは楽しんでくれそうですか?

山田 公開されたら見てくれると思います。うちもハガレンファンは多いので。ちょうど世代なんです。

―― 新キャストの印象もお聞きしたいです。キング・ブラッドレイ大総統役の舘さんが話題となりましたが、山田さんの感想は?

「鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成」
「舘さんか〜キング・ブラッドレイだよな〜」という存在感 by山田さん

山田 「出るの?」って感じですよね。「舘さんが?」みたいな。でも確かに「舘さんか〜キング・ブラッドレイだよな〜」という存在感がある。

 エド以外の役に挑戦するならと聞かれると、かっこいいなと思ったのはキング・ブラッドレイだったんですけど、もう舘さんのブラッドレイを見てしまったので演じたいとは思わないです。もう舘さんです、舘さんにしか無理です。

―― 分かる気がします。内野さんは敵役のお父様とホーエンハイムの二役にキャスティング。特に後者は山田さん演じるエドとは関係の深い間柄ですが、撮影中のエピソードはありますか?

「鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成」
ホーエンハイムとお父様の2役を演じる内野さん、こちらはホーエンハイムとしてのショット

山田 内野さんは撮影が始まる前からマネジャー経由で「初めましてだけど親子役だからフレンドリーにいきたい」とお話をいただいて、コミュニケーションをいっぱいとっていました。グリーンバックでの撮影が多く初参加の方は勝手が分からないことも多かったので、お互いのイメージを共有させていただくこともあって。僕が萎縮しないように対等でいてくださったのですごく助かりましたね。

―― なんと、ほぼCGでの撮影ということでしょうか?

山田 本当に撮影が大変なんです。想像を絶するというか完成品や予告を見て「何でこんなことがやれるの?」「本当によくやったな、この芝居!」と自分で思うくらい。

 あるシーンなんてスタジオの駐車場で撮影してますからね。隣ではマンションの建設工事をしていたのですが、最初は骨組みだったのに撮影が終わったころにはほぼ完成していて。クレジットにH駐車場ってあると思うんですけど、それが個人的には結構ツボです。

「僕ももう来年で30歳」 このタイミングで続編に挑んだ理由

 前作からのキャストとして、ウィンリィ役の本田翼さん、“焔の錬金術師”マスタング役ディーン・フジオカさんが続投。また弟アルフォンス役を水石亜飛夢さんが引き続き演じています。なお「もし等価交換がかなうなら」という質問に、山田さんは「僕の身長を上げるからディーンさんの身長がほしい」とコメント。気心が知れた仲間と楽しみながら挑んだ撮影の様子を明かしてくれました。

―― アル役の水石さんが映画公開発表時に「本当にエドは涼介さんしか居ない」「弟の突拍子もない水石の相談に忙しい中でも秒で真摯に応えてくれる、大きい兄です」とInstagramでコメントしていました。水石さんとの信頼関係は作品作りにどう反映されましたか?

山田 亜飛夢は前作ではアルのモーションキャプチャーをずっと一緒にやってくれていたんですけど、今回はスケジュールの都合でできなかったんです。めちゃくちゃ忙しそうなのに、撮影の見学には来てくれました。僕の中ではアルは亜飛夢で、やっぱり久しぶりに会っても久々という感じがしなかった。

 エドとアルも、久々に生身の身体で会ってもずっと一緒にいるから久しぶりという感じはしない。でもうれしさも温かさもあって。僕と亜飛夢の関係もエドとアルの関係そのまま、現場へ見学に来てくれたときにそう感じましたね。

―― 本田翼さんとも引き続き共演していますが、やりきったときに感慨深さは感じましたか?

「鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成」
続投キャストの本田翼さん

山田 なんだろう、延長線上でやっていた感じがして。2年ぶりに会ってもずっと撮影していたような気分でちょっとふしぎな感情でした。本田さんとも話したけど「久しぶりな感じしなくない?」「わかる〜」みたいな。

―― エドとウィンリィみたいですね。

山田 そうですね、本田さんとも長いので。すごいサバサバしているし僕も言いたいことを言うので、よくプロデューサーさんには普段の会話がもうエドとウィンリィみたいだっていわれていました。そこにラブはないですけど! 残念ながら(笑)。

 だけど本当にすごく楽です。共演シーンですごく進化していたというか「あれ、こんな芝居する人だったかな?」と思わされた。この2年間で何があったんだろうってくらいすごい進化を遂げていたんで「俺も頑張らなきゃ!」と刺激をもらえましたね。

―― 続編はいつごろから意識されていたんですか?

山田 前作をやっているときから曽利(文彦)監督とは最後まで描きたいよねって話していて、公開から2年後くらいかな。ハガレンが好きって言うのももちろんあるんですけど一番は曽利監督ともう一度この作品を作りたいという思いが強かった。うれしいことも悔しいことも共有した監督さんですし、戦友という感覚があるんです。

 いつかやるんだろうなという感覚を頭の片隅にずっと残し、決まったらいつでもいけるようにしていたので、思ったより早いなって思えるタイミングでしたね。ただ年齢的にはラストチャンスだったと思う。エドは10代ですからね。(「まだまだお若い」という声に)いやいや、あれだけのアクションをやるってなると身体がしんどいです(笑)。僕ももう来年で30歳になるので、このタイミングでできて良かったと思います。

「鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成」

原作:『鋼の錬金術師』荒川 弘(「ガンガンコミックス」スクウェア・エニックス刊)

監督:曽利文彦 脚本:曽利文彦 宮本武史

出演:山田涼介 本田 翼 ディーン・フジオカ

蓮佛美沙子 本郷奏多 / 黒島結菜 渡邊圭祐

寺田 心 内山信二 大貫勇輔 ロン・モンロウ 水石亜飛夢

奥貫 薫 高橋 努 堀内敬子 丸山智己 遼河はるひ 平岡祐太

山田裕貴 麿 赤兒 大和田伸也

舘ひろし(特別出演)

藤木直人 / 山本耕史 / 筧 利夫

杉本哲太  栗山千明  風吹ジュン

佐藤隆太  仲間由紀恵 ・ 新田真剣佑

内野聖陽

製作:映画「鋼の錬金術師2&3」製作委員会  企画・制作プロダクション:OXYBOT  配給:ワーナー・ブラザース映画

5月20日(金)「復讐者スカー」/6月24日(金)「最後の錬成」


(C)2022 荒川弘/SQUARE ENIX (C)2022 映画「鋼の錬金術師2&3」製作委員会



Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページへ |       
ページトップに戻る