【アリなの?】 自分の好きなドリンクが買える自販機がほしい!→会社に頼んでみたらリアルに設置できた話
編集部員が好きなドリンクを入れた“夢の自販機”、本当に設置しちゃいました。
こんにちは。突然ですが、この写真を見てください。
ここは、ねとらぼ編集部の本拠地でもある都内某オフィスフロアの一角です。この写真を見ていると……あるものが足りない、寂しい気持ちになってきませんか?
そう、自動販売機ですね。
皆さんは日常の中でふと「この場所に自販機があったらいいな」と思ったことはあるでしょうか。一部の職業の方を除けば、実は意外とないかもしれません。私も先日まではそうでした。しかし思いついてしまったのです。もし職場に新しい自販機を――自分の好きなドリンクが多めに入った「オリジナルカスタマイズ自販機」を設置することができたら、出勤するのが楽しくなるんじゃない? ということに。
自販機で買えるドリンクの中で私が好きなのは、缶を開ける前に振ってから飲むゼリータイプのドリンク。小学校を卒業してからもう十数年経っているけれど、こういうドリンクを振って飲むと今でも――夏休みの昼間、プールの授業が午前中に終わった後のような気分を思い出して、懐かしいような寂しいような“エモさ”を感じるのがいいんです。
それと、ゼリータイプのドリンクは開封する前によく振らないとうまく飲むことができないのですが、缶には「スパークリング」と書かれているので「振っちゃっていいの!?」と心配になってきて、毎回なぜか控えめに振ってしまい(※「冷やして10回以上振ってね」と缶には明記されています)、結果としていつもちょっと苦労して飲むという流れもなんかエモいのです。私は好きですよ、ぷるっシュ!! ゼリー×スパークリング。
好きなドリンクが入っている自販機を職場に置きたい。自分好みのオリジナルカスタマイズ自販機を設置してみたい……!!
この記事では、そんな思いつきから始まって実際に自販機が会社にやってくるまでを振り返って紹介します。
自販機ってどこでも設置できるの? オンラインで相談してみる
自販機を設置したいと思い立ったら、何から始めたらいいのでしょうか? 何もわからなかったので、ぷるっシュ!! を販売しているダイドードリンコさんに電話してお話を聞いてみることにしました。
御社のドリンクが入った自販機を設置したいのですが、誰に何を相談すればいいんでしょうか?
ご相談ありがとうございます! ダイドードリンコでは、オンラインでも自販機設置のお話をお受けしています。専用のホームページからお問い合わせいただきましたら、インサイドセールスの担当者がご連絡を差し上げます。まずはそこで「どんな場所に置きたいか」「どんな機種がいいか」などのご希望をお聞かせください。
お問い合わせありがとうございます! インサイドセールス担当の江川といいます。 自販機設置のご希望について、まずはいろいろヒアリングさせていただければと思います。
会社にぷるッシュ!! の自販機を置きたいんです。
単刀直入にすべてを言っちゃった。
まずはやる気を見せておいたほうがいいと思ってね。
オフィスへの設置を希望されているんですね。
はい。ただ勢いでご連絡してしまったのですが、そもそも新しく自販機を設置するのには一般的にどれくらいお金がかかるんでしょうか? まずそこを知りたいです。
ダイドードリンコでは、自販機は無料で設置しております。設置先となるお客さまには、設置スペースのご提供と、月々の電気代をご負担いただく仕組みになっております。
む、無料で!
自販機の電気代って考えたことなかったな。大体いくらくらいになるものなんですか?
設置する機種や季節、電気会社との契約にもよりますが、室内であれば月々2000円程度で済むのが一般的です。
オフィス内であればその企業の総務部さま、ビル内であればそのビルのオーナーさまなど、設置場所の管理者の方から許可があれば、設置するのは基本どこでもOKです。
じゃあお母さんがOKしたら実家にも自販機が置けるってことですか?
大胆な発想だな。
設置できるかできないかだけで考えれば、ですね。実際にはどれくらい購入されるかどうかという点も考えさせていただきたいので……。周辺状況を確認し、月に300本売れそうかどうか、というのを一つの目安として考えています。
さすがにかぁ。でもその条件がクリアできれば設置はできそうなんですね。
とはいえ、まずは設置場所の管理者に許可を取るところからだよ。うちの会社であれば総務部に。
かならず許可を取ってきます!
全社的にリモートワークが推進され、出社率がかなり低くなっている弊社とはいえ、毎日10本くらいは買ってくれる人がいるはず……私もぷるッシュ!! を買うことで少しは貢献できるはずだし。そんな熱意をもって、弊社総務部の人に“リアルに”相談をしてみました。
……というわけで、オフィスに自販機を置きたいんです。以前はあの場所に別の自販機が置いてあったので、無くなってしまって寂しいなぁと思っていて。
コロナ禍の影響で出社人数が減ったので、一度自販機を減らして様子を見ていたんです。でも、今は少し歩いて執務スペースの外まで出ないと自販機がない状況なので、たしかにデスクの近くに1台欲しい気持ちはありますね。上司に掛け合ってみます。
まさかの好感触……! ぜひお願いします!!
ちなみに、新しく設置するなら、電子マネー決済OKの自販機にすることってできますか? このフロアにこれまであった自販機は現金しか使えなかったので、電子マネー決済に対応している自販機なら、新しく設置する理由として通しやすいと思います。
なるほど! それは便利になるので僕もうれしいですね。
ダイドードリンコの方に相談してみます!
こうして今回、総務部の皆さんをはじめとした社内の方々にも実際にご協力いただき、“リアルに”自販機を設置するプロジェクトとして話が進んでいきました。思い付きで始めたアイデアがいざ実現しそうになってくると、なんだかドキドキしてきます。
電子マネー決済OK? ラッピングしたい? 自販機の機種を考える
自販機の設置では、設置スペースのサイズ計測や周辺環境のチェックも重要になってきます。ここまでは「インサイドセールス」の方にオンラインで相談に乗ってもらっていましたが、次は「フィールドセールス」の方に対面で実際にオフィスを見てもらい、どんな自販機なら設置できそうか具体的なプランを作ってもらうことになりました。
社内でOKをもらったので、今日は具体的にお話を進めさせてください。電子マネー決済ができる機種で、ぷるッシュ!! が買える自販機を1台設置したいです。
よろしくお願いいたします! 今回はまず先に、設置する自販機の機種や台数などを決めさせていただきたいです。その後、自販機にセットするドリンクのラインアップについてもご要望をお伺いしたく思います。
自販機の機種って……たくさんあるんですか?
設置スペースのサイズや機能によって、さまざまな機種がありますよ。一般的な機種だけでざっとこれくらい選択肢がございます。
めっちゃある。選べそうにない。
設置スペースの広さなどを考慮して、最適な機種をご提案させていただくので安心してください。
一般的な機種、ということは……これ以外の特殊な機種もあるんですか?
そうですね。たとえば、紙パックのドリンク(※)やお菓子も合わせて販売できる「コラボレーション自販機」があります。
これ、すごくよくない? 紙パックの牛乳も買えるなんて珍しい!
全部紙パックの自販機は見たことあるけど、缶やペットボトルのドリンクと合わせて紙パックのドリンクも販売している自販機は見たことないかも。たしかに珍しいですね。
売店やコンビニが近くになくてもおやつが買えたり、牛乳や野菜ドリンクなどヘルシー志向のドリンクが買えたりするので、オフィスでの設置を中心にニーズがある機種です。
お菓子もドリンクも買える自販機、ワクワクしますね……コラボレーション自販機、気になります!
(※)紙パックのドリンクは一部地域でのみ展開しています。
ワクワクするといえば、ダイドードリンコさんは「当たり付き自販機」のイメージがやっぱりありますね。
今回設置させていただく自販機にも搭載しますので、ぜひみなさんもチャレンジしてみてください!
当たり付き自販機になるんですね、うれしい! ダイドーさんって、ほかにもユニークな自販機をいろいろ扱っているイメージです。
オプションで料金はかかってしまいますが、手ぶら・顔認証で購入できる自販機「KAO-NE」(関連記事)などのダイドー独自の機種も、設置場所によってはご提案しています。工場勤務など、気軽に財布を持ち歩くことができない方の休憩スペースに設置すると、とても便利だと思います。
自販機にキャラクターの絵をラッピングできるだけじゃなくて、オリジナルボイスもつけられたりすると聞いたことがあります!
おしゃべり自販機のことですね! キャラクターのボイスを実装することもできますし、それ以外では、大学の構内に設置する自販機に学校の校歌が流れるよう設定した……という事例もあります。
おもしろい。設置場所のニーズに合わせて、自販機にもできることがあるんですね。
ねとらぼのマスコットキャラクター「ITちゃん」の絵をラッピングするとか、やってみたいかも。せっかくオフィスに設置するなら、ねとらぼだ! って感じがある自販機の方が見ていて楽しいし、来客の方にも喜んでもらえるかもしれないし。
ご希望の点をまとめると「電子マネー決済対応」「コラボレーション自販機」、オプションで「ラッピング」というところでしょうか。あとはオフィスに出社される見込みの人数、設置スペースのサイズなどについてお話を聞かせていただいて、具体的な設置プランを作らせていただきますね。
はじめは自販機の中身のことしか考えていなかったけれど、お話を聞いてみると、自販機の機種やオプションについても多くの選択肢があることに驚きました! 特にダイドードリンコさんは、他社では扱っていないユニークな機種もいろいろ扱っていて、そのお話を聞いているだけで時間が過ぎてしまうという……。
そして、設置スペースのサイズや周辺の自販機の設置状況などを検討のうえで、今回は「ラッピングありのコラボレーション自販機を1台設置」ということで決定しました。
編集部で、推しドリンクについて話し合う
「ねとらぼ」ラッピングのコラボレーション自販機、手配しておきます。あとは自販機にセットするドリンクについてご希望があるとのことなので、そちらをお聞きして、なるべく沿うようなラインアップでセットしていきたいと思います。
セットするドリンクを全部こちらで考える、というのはできないんですか?
基本は「お任せで」というお客さまがほとんどですね……あとは弊社としても全く売れないとなると困ってしまいますので、ご希望があればなるべく反映はさせていただきつつ、設置場所や季節に合わせて“売れそうな”商品を選んでセットするようにしています。
そうかぁ……24個全部を同じドリンクにするっていうのはできないんですね。
ぷるッシュ!! に対する執念がすごいな。
だとしたら、私以外の編集部員の人たちにも意見を聞いて、みんなの間で人気だったドリンクのいくつかは入れられるようにしたいです。そういうことなら可能ですか?
そういうことでしたら、編集部さんで話し合っていただきまして、ご希望を取りまとめて送ってくださればと思います。なるべくご希望に沿ったラインアップにいたします。
ということで、オフィスにいたメンバーにさっそく相談してみました。ラインアップ一覧の紙を見ながら話していると、レストランのメニューを決める時みたいでテンションが上がってきます。
「自販機をカスタムしよう!」なんて機会はなかなかないので、せっかくならとリモートワーク中の編集部員たちにもチャットで相談してみました。
「この中だったらどれが好き?」なんて話すことは普段なかなかないので、これが意外と楽しい。話を聞きだすと各々の意外な好みがわかってきたのが面白かったです。ジャスミンティーを好きな人がこんなに密集している職場ってある?
また「さらしぼ(さらっとしぼったオレンジ)を学生時代よく飲んでた」「家族がデミタス好きだったな〜」というような思い出トークもちらほら出ていました。ダイドードリンコの商品って、なぜか印象に残るものが多い気がします。
こうして各々の「推しドリンク」意見を募集し、人気だったドリンクをリストアップしてダイドードリンコさんに送りました。ちなみに対面やオンラインでさまざまな人から話を聞きましたが、ついにぷるッシュ!! の話題が相手から出ることは一度もありませんでした。おいしいと思うんだけどなぁ。
「ねとらぼ自販機」がやってきた
そして、自販機がオフィスに到着する日がやってきました。
「ただいま、ビルの下まで到着しました!」という電話が入り、向かいます。
すっっっご……!!!!!!!
オフィス街に突然現れた「ITちゃん」自販機――これで街を走ってきたんか?
思い付きでお願いしたラッピングが想像を上回る存在感を放ち、オリジナリティ抜群の仕上がりになっていました。カスタム自販機、めちゃくちゃテンション上がる。この瞬間に立ち会えてよかった、と思いました。
ねとらぼのマスコットキャラクター「ITちゃん」が圧倒的存在感を放ちながら、自販機はオフィスの中を堂々と突き進んでいきます。
耐震パネルが設置され、その上にてきぱきとセットされていく自販機。そういえば、この時点ではディスプレイの部分は空っぽです。どんなドリンクが選ばれたのかな、とそわそわ辺りをうかがって見ると……。
ありました!!!! ぷるッシュ!! のダミーです。
自販機のディスプレイ部分に入れるダミーのプラスチックを初めて手で触りました。「10回振ってね」や「ふって!シュワッと!」といったキャッチコピーが立体的に印字されています。
自販機の内部に商品が補充され、動作確認が行われます。そして……!
ダイドードリンコさんと実際に商談して設置した、世界に一つしかない「ねとらぼ自販機」の設置が完了しました。ダイドードリンコさん、こちらの無茶な希望を聞き入れつつ実現までご尽力いただき、ありがとうございました。
……設置完了されても、実はすぐに買えるわけではありません。「つめた〜い」商品が自販機の中で冷たくなるまで、1〜2時間程度の待ち時間があります。「準備中」の表示をしばし見つめて待っています。
「準備中」の表示が消え、すべての商品が買えるようになりました。ついに「ねとらぼ自販機」、グランドオープンです!
最初に買うのはもちろん……。
やったね! 夢が叶いました!!
電子マネー決済システムも無事実装されました。交通カード系決済だけでなく、さまざまなQRコード決済にも対応していて便利です。
結論:会社にオリジナルカスタム自販機が来ると、盛り上がる
ごくごく一般的なオフィスフロアである弊社執務スペースの中で、圧倒的な存在感を放つ「ねとらぼ自販機」。設置直後から、足を止めて見ている人がちらほら見られました。
全社向けのチャットルームで自販機の設置を報告したところ、投稿してすぐ「さっそく買いました」「ラッピングがかわいいです!」というレスポンスが。普段かかわることが少ない別部署の方々からも「すごい!」と反応をいただき、想定していたよりも社内の反応が大きいことに素直に驚きました。
目を引くラッピングのほか、牛乳やお菓子が買えることに反応してくださった方もいました。見かけたら一度買ってみたくなる、ちょっとレアな機種にしたことでも話題になったようです。
「自分の好きなドリンクを買いたい!」という思いつきから始まり、実際に自販機を設置しようと動いてみたこの企画。どんどん話が広がり、自販機をきっかけに社内のいろんな方とコミュニケーションを取ることができました。
リモートワークの普及などによって人々の日々の動きが流動的になっている昨今、オフィスのような利用者が限定される場所へ自販機を新しく設置することは、けっして容易ではないかもしれません。しかしこの企画を通して、自販機でドリンクを買う時に「選ぶ楽しさ」「買う楽しさ」があること、アイデアやカスタマイズによってその楽しさはもっと広げられることがわかりました。
そして「選ぶ楽しさ」「買う楽しさ」で考えたとき、ダイドードリンコさんは特に「買い物を便利に、かつ楽しくする仕組みや機能」を備えている自販機を多く扱っているように感じました。当たり付き自販機しかり、おしゃべり自販機しかり、顔認証自販機しかり……ダイドードリンコさんは「自販機の1台1台を、お客さまと対面する“お店”」だと考えているのだそうです。この考え方が元にあって、お客さんのニーズや時代の流れに合わせて、ユニークな自販機が次々と生み出されてきたんですね。
自販機で「選ぶ楽しさ」「買う楽しさ」が、人の輪を繋いでくれることがあります。会社やチーム、地域をみんなで盛り上げたい時、コミュニケーションを生み出したい時には――思いきって自販機を置いてみるといいことがあるかもしれませんよ!
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提供:ダイドードリンコ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ねとらぼ編集部/掲載内容有効期限:2022年6月13日