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きっぷをなくしたら、同じきっぷを「買い直し」!? 領収書あってもダメなのはなぜ?(2/3 ページ)

なくしたきっぷが見つかれば、買い直したきっぷは払い戻してもらえます。

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「領収書はきっぷの代わりにならない」

 そもそもなぜ、「きっぷが手元に存在していること」がここまで重要視されているのでしょう。近年は高速バスや飛行機でもチケットレス化が進んでいることから、なぜ鉄道だけこんなにきっぷが大事なのかと疑問に思うかもしれません。

 旅客はきっぷ(乗車券類)を買うことで、JRの運送約款にあたる「旅客営業規則」などに同意し、鉄道会社に人や物を運んでもらうという「運送契約」を結んだことになります。きっぷは列車に乗車するための有価証券にあたるため、なくしてはならないのです。交通系ICカードの場合は、各社が別途定めている「ICカード乗車券取扱規則」なども適用されます。

きっぷ
きっぷはなくさないようにするしかない

 旅客営業規則などでは、旅客は乗車駅と下車駅で改札を受けなければならず、乗車時には乗車券を所持していなければならないことが定められています。また、通常のきっぷには「旅客運賃・料金額」「有効区間」「有効期間」「発売日付」「発売箇所名」が書かれている必要があり、きっぷの様式も定められています。領収書はこれらを満たさないため、きっぷの代わりにはなりません。

 もし領収書や購入控えがきっぷの代わりになると、1人分の料金で2人乗れてしまったり、きっぷを払い戻しても領収書だけで乗れてしまったりということになってしまいます。

新幹線チケットレス
なお、JRの全ての新幹線で導入済みの各種チケットレスサービスでは、乗車列車や座席位置の書かれた案内券を発行できる(東海道・山陽・九州新幹線のEXサービスでは、入場時に改札機から自動で発券される)

 普段、公共交通機関を使わない生活や交通系ICカードのみを使う生活を送っていると、きっぷを使う機会も少なくなりがちです。うっかりも仕方ないのかもしれませんが、以上の理由からきっぷはなくさないように注意するか、JRの全ての新幹線で導入しているチケットレスサービスを利用するようにしましょう。

大泉勝彦



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