朝井リョウ『正欲』、稲垣吾郎×新垣結衣で2023年に映画化 原作に「何かを問われたような気持ちになりました」
家庭環境や性的指向などが“当たり前”と異なる人々が登場する『正欲』。
稲垣吾郎さんと新垣結衣さんが出演する映画「正欲」が2023年に全国公開。「あゝ、荒野」「二重生活」の監督や脚本を手掛けてきた岸善幸さんがメガホンを取り、「MOTHER マザー」「宮本から君へ」に参加した港岳彦さんが脚本を担当するとのことです。
「正欲」の原作は、『桐島、部活やめるってよ』で知られる朝井リョウさんが作家生活10周年記念で発表した同名小説。家庭環境や性的指向などがいわゆる世間の“当たり前”と異なる人々の人生を取り上げ、「人が生きていくための推進力になるのは何なのか」というテーマをえぐり出していく生々しく衝撃的なストーリーが大きな注目を集め、「第34回柴田錬三郎賞」を受賞しています。
稲垣さんは、小学校不登校の息子を持つ検察官の寺井啓喜役を、新垣さんは、広島のショッピングモールで契約社員として勤務する特殊性癖の持ち主の桐生夏月役をそれぞれ演じるとのこと。映画は現在撮影中であり、10月下旬にクラックアップ予定とされています。
稲垣さんは「脚本を読み終えた時、この作品に関われる事を嬉しく思いました。難しい題材にチャレンジする、監督、スタッフの皆様と共に丁寧に演じていきたいと思います」とコメント。
新垣さんも「原作を読んで、何かを問われたような気持ちになりました。それは、『何が正しいか』とかそういう単純なものではないような、でも実はとてもシンプルなことのような気もしました」と作品に感じるものがあったとみえ、「撮影では、自分なりに、夏月達が生きる世界を必死に生きたいと思います」と並々ならぬ意欲をみせています。
また、『正欲』を“小説家としても一人の人間としても、明らかに大きなターニングポイントとなる作品”だと評した原作者の朝井さんは、「この物語の核が、いい映画を創るという意思以外の部分で歪められることのないよう、緊張感とともに祈っています」と大きな期待と厳しさの入り交じったメッセージを寄せています。
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