2022年9月、レンタルビデオ店の「GEO」が全店舗でCD買取を終了。また、3カ月前の6月にはリユースショップ「ハードオフ」の「オーディオサロン吉祥寺店」でも、同じくCDの取り扱いが終了しており、ネットではCDの行く末についてさまざまな意見が寄せられていました。その背景は何なのか。編集部はCDの買い取りを終了した理由について両社に尋ねました。
GEO「CDの売り上げは下降傾向だった」 一方、ハードオフは“店舗限定”
全店舗でCDの買い取りを終了したGEOに、その背景について尋ねると「年々インターネットが普及していく中、このような結論となりました」との回答が返ってきました。
GEOによると、CDの販売や買い取りは「場全体が年々売上規模が縮小していく中で下降傾向」にあったとのこと。そうした流れを受け、2021年からCDの買い取り終了を考えていたそうです。なお、「レンタル及び販売は今後も継続していく予定」です。
GEOはCD買取を終了することについて「長きに渡りGEOでCDをお売りいただき誠にありがとうございました。ご不便おかけいたしますが、何卒ご理解のほどお願いいたします。またTVゲーム・通信機器等は引き続き絶賛買い取り中となっておりますので、是非ご利用をお願いいたします」とコメントしました。
一方、ハードオフはCDの扱いを終了するのはあくまで店舗限定だとします。
「ハードオフ オーディオサロン吉祥寺店」はオーディオ製品を中心に扱う店舗で、売り場レイアウトの見直しをする際、商品の特性上スペースを広く確保するために、CDの扱いを終了したのだそうです。
他店舗で買い取りを終了する予定はなく、吉祥寺店にあったCDはすでに他のハードオフの店舗に移動されています。また、吉祥寺店でもCDを持ち込めばオーディオ機器を視聴することが可能です。
CD市場は減少傾向 CDならではのメリットも
日本レコード協会が発表する統計情報によると、CDの生産数は年々減少傾向にあるとのこと。しかし、2021年時点でCD生産金額はいまだ1000億円を超えています。また、グッズの特典なども配信にはないCDの強みです。
一方の配信は、広告収入を含まないサブスクリプションのみの売り上げが、10年間で70倍以上に成長。しかし、配信の有無がアーティストの事情に左右されやすいという不安要素も抱えています。媒体によるメリット・デメリットがどのように作用し、市場に影響を与えていくのか、今後のCD市場に注目です。
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