advertisement
タコなどの軟体動物を思わせる触手を使い、物をつかむロボットを開発した、と米ハーバード大学の研究チームが発表しました。クラゲの細い触手をヒントに設計したロボットです。
発表された「Tentacle robot(触手ロボット)」は、長い紐状のアームを使って物をつかみます。ゲームセンターに設置されたクレーンゲームのような動きで、物体を持ち上げます。アームからのびる触手がターゲットに絡みつく様子は、まるでタコが獲物を捕らえるようにも見えます。
触手はゴムチューブのように中が空洞で、加圧することで曲がりくねる仕組み。シンプルな動きで物体を包み込み、複雑なプログラムを必要としない設計です。
複雑な形のものを持ち上げられるかどうかを確認するため、実験では観葉植物やおもちゃなどをつかむ検証を実施しました。今後、柔らかい果物や野菜の流通、ガラス製品など複雑な形の物をつかみ上げることに応用できると期待されています。
なお、研究結果は米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載されました。
A close-up of the gripper's filaments wrapping around an object. (Credit: Harvard Microrobotics Lab/Harvard SEAS)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 男性は女性よりインフルエンザや風邪に弱い――ハーバード大
女性ホルモンが関係しているそうです。 - 「赤身肉と加工肉の削減に健康効果ほぼない」 加大学の調査研究の結果が賛否を呼ぶ
適度な加工肉の摂取は健康を害さない可能性を提示。 - 「同性愛は遺伝子だけで決まらない」 約47万人対象の研究結果、米ハーバード大などが発表
“同性愛遺伝子”は確認されなかった。 - イグ・ノーベル賞の「わさびの刺激臭で人を起こす研究」、実は「聴覚障害者向け警報装置」が目的だった 「笑えるけどすごい」と話題
「人々を笑わせ考えさせた研究に与えられる賞」を受賞した研究の、「考えさせた」部分がすごい。