椎名林檎さんのアルバムの付属グッズが、赤十字マークやヘルプマークに酷似したデザインで物議を醸していた問題について、ユニバーサルミュージックが11月1日、経緯を説明してあらためて謝罪しました。
問題となっていたのは、11月30日に発売予定だったアルバム「百薬の長」の付属グッズ。赤十字マーク、ヘルプマークに酷似したデザインにSNSで批判が集まっていました。赤十字マークは「赤十字社と法律等に基づいて認められている組織」に使用が限定されていることから法的な問題が指摘されていました。またヘルプマークが何かのグッズと誤認されたり、混乱を招いたりする恐れがあるとの声も寄せられていました。
10月上旬にこうした指摘を受け、ユニバーサルミュージックは同月中旬にグッズデザインの改訂とアルバム発売延期を発表しました。
その後も多くの問い合わせがあったためとして、同社は1日にあらためて経緯を説明。デザインを確定する過程で、法令の確認を含めた各種チェックが不十分だったと原因を説明しています。
なお当該の商品は、同社が独自に企画立案し、制作したもので、問題のグッズは椎名さんが参画・監修した制作物ではないと説明。「これがアーティスト自身の発案によるデザインであるという根拠のない噂を生んでしまったことで、椎名林檎のクリエイティビティや信念を傷つける事態を引き起こしてしまいました」
「今回の事態は、弊社のコンプライアンス/倫理認識の至らぬ結果であり、この事実を深く反省し、事態を引き起こした原因・責任を負うものとして認識しております」と同社は謝罪し、今後は制作物に対するチェック体制、社員向けのコンプライアンス、倫理教育を見直し、再発防止につとめるとしています。
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