PSで「Mount & Blade II」というゲームが発売されましたが昼夜逆転して生活崩壊しかねないやつだから注意してほしい、という話(1/3 ページ)
また朝までやってしまった。
まずはこちらの画像をご覧いただきたい。
先日家庭用版が発売された「Mount & Blade II: Bannerlord」(以下「M&B2」)というゲームの私のSteamのライブラリの画像なのですが、ここ2週間のプレイ時間が119時間となっています。2週間は336時間なので、この2週間の3分の1をこのゲームに費やしていました。お察しの通り、生活はもうグダグダ極まっています。
家庭用版が発売される前に早期アクセスとしてPC版がリリースされており、前作が大変評判が良かったため軽い気持ちで勝ってみたのですが、予想をはるかに超えてえらいことなりました。これはハマる人はとてつもなく、それこそ底なしにハマってしまう「M&B2」の紹介記事であり、また受験生や忙しい人に向けた警告文でもあります。
時間が有り余っているあなた、この記事を読んで今すぐ「M&B2」の世界に飛び込もう! そして時間がないあなた、絶対に買うんじゃないぞ! 絶対だ! えらいことになるぞ!!
なお本記事は、全てPC版でのプレイレビューとなります。同作はマウスとキーボードでのプレイを想定して作られており、家庭用版はやや操作が難しく慣れが必要との評価が多い点にご注意ください。
「塩は料理に入れるとうまい」程度の説明でコロッケを作らせるようなチュートリアル
最初にこれがどんなゲームなのかとか、何を目的としたゲームなのかといったことの説明から始めるべきなのは百も承知なのですが、先に1つ言っておかなければならないことがあります。それは、M&B2が史上まれに見る説明不足であるということ。
一応キャンペーンモード(ストーリーモード的なもの)では簡単なチュートリアルがあるのですが、ゲーム内容の100分の1程度の説明しかなく、チュートリアルが終わると「あとはご自由にどうぞ」みたいな感じで放り出されます。自由にするなもっと俺を介護してくれ! ステータス画面の見方すら分かんねぇ!!
この王国情報画面っていうのはなぜ開けないんだ? 交易のステータスが何やっても伸びない……ストーリー上救ったはずの弟と妹がどこにいるのか分からん……などなど、圧倒的な分からんが次々に襲い掛かり、一度挫折することになります。
正直この説明不足はいかんだろ思う、というか明らかにいかんのですが、有志のちゃんとしたWikiが充実しているのでそちらを見たり、SNSや掲示板などで識者に質問してみたりしてみてください。皆この分からんを通り越してきた者たちだ。面構えが違う。
そしてこの分からんを通り越した先に、昼夜逆転レベルのゲームが待っています。
敵の大群だ無双したろ! → 即死
前置きが長くなりましたが、ゲームの説明を。M&B2は中世の箱庭世界で、天下統一を目指ずストラテジー・アクションRPGです。1人の浪人として各地を転戦し、領地を得て建国するのもよし、どこかの王に仕えて諸侯の1人として天下統一を支えるもよし、天下なんか見ずに傭兵生活をするもよしの圧倒的な自由度の高さが特徴です。
最初は1人で始まるのですが、適当に歩いていると野盗に襲われ戦闘になります。10人程度の野盗に囲まれますが、あなたは主人公。戦闘はアクションなので、この程度のやつらキャラ操作で蹴散らしてやりましょう。さあ馬で突撃! そしてあなたは囲まれてボコボコにされて引きずり回されるのでした。
そう、このゲームのあなたは、ただの1個人。特にゲーム開始直後は、野盗2〜3人相手にするのもやっとの凡人なのです。各地で兵を徴集し、敵よりも多い人数を集めましょう。このゲームは数の暴力こそが正義なのです。
ゲームが進んで来ると、軍隊を徴収し数千vs数千の大規模な合戦もできます。PC版ではスペック次第で最高1000人同時表示まで可能となっており、1画面で500と500の兵が同時にぶつかり合う様は圧巻です。このころにはプレイヤーもレベルが上ってある程度敵を倒せるようになりますが、それでも倒せるのは頑張って数十人程度。そしてどんなに強くなっても、敵の大群に1人で突っ込めば死にます。
大事なのは個人の武勇よりも、陣形や進行方向の指示を出し兵に敵をたくさん倒させることであり、そしてそれ以上に数をそろえること。このゲームは、数の暴力こそが正義なのです。
城壁の敵弓で撃ったろ! → 即死
そしてM&B2最大の魅力は、何といっても攻城戦です。敵の兵が詰める城を高城兵器で攻め落とし領土を奪う、国取りゲーム最大の盛り上がりどころがアクションとして楽しめます。投石機で城壁を攻撃し、攻城塔と破城槌(はじょうつい)を兵に押させて城門と城壁から数百の兵がなだれ込む様子は圧巻。
そして攻城戦も、プレイヤーは1個人として参加することになります。城壁から弓を撃ってくる兵に向けてこちらも矢を撃ったり、攻城兵器を動かす係を担当したりとこちらも自由。
弓の技術が上がってくれば、城壁の敵を次々に矢で射抜くことだってできます。鍛えた腕を駆使して、味方の援護をしてあげましょう。低い位置から高い位置の敵を撃つのは難しいですが、よーく狙って発射! ……したところにあなたの頭に飛んでくる巨大バリスタの矢。あなたは即死します。
そう、攻城兵器には防衛兵器もあるのです。油断していると、バリスタやカタパルトで一瞬にしてお陀仏になるのが攻城戦。どんなに強くなっても、死ぬときは死にます。というか、高所の城壁から次々に撃たれるため常にヘッドショットされる危険にさらされており最初は死にまくるはず。兵力や戦況が勝っているなら安全な位置で見守ったり、自動戦闘にお任せしてしまう選択も良いでしょう。
とはいえ、やはり攻城戦となれば自ら攻め込みたくなるもの。城壁に登っておらぁぁっしてやるのは最高にテンションが上がります。
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