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JALのクルーはどんな脱出訓練をしている? 「万一の事態が発生した場合でも……」(2/4 ページ)

JAL広報部に対し、クルーたちは普段どのような脱出訓練を実施しているのか取材しました。

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利用客が事故に遭遇した場合「慌てず乗務員の指示に従って行動して」

 初めに、JALの広報部の担当者からは「事故によりお亡くなりになられた海上保安庁の関係者の方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。そして、お客さまやご家族の皆さま、関係の皆さまには大変なご心配、ご迷惑をおかけしていますことを深くお詫び申し上げます」とのコメントがありました。

 そして、パイロットや客室乗務員に対し、どのような訓練を実施しているのかと聞くと、「知識確認のための筆記及び実機を模した施設にて実技演習などを行います」と回答がありました。

 脱出訓練では、一般的な救難訓練や飛行機ごとのドアトレーニング、非常用機材の使用方法、それに緊急脱出の方法を習得します。また、緊急事態が起きた際を想定し、脱出までのケーススタディとなる「総合演習」を年に1度実施しているそうです。

 訓練時、特に重点を置いている点を聞くと、「万一の事態が発生した場合においても乗務員同士が連携して最善の対処ができること」を挙げています。

 最後に、もし利用客が事故に遭遇した場合に気をつけるべき点を尋ねると、「ご搭乗の際は機内安全ビデオをよくご覧いただき、万一の事態が発生した場合は慌てず乗務員の指示に従って行動していただくようお願い申し上げます」として、公式YouTubeチャンネルに投稿している「【JAL】機内安全ビデオ〜皆さまの安全のために〜」を紹介してもらいました。

JALが投稿している「機内安全ビデオ〜皆さまの安全のために〜」

 これによれば、シートベルトの着用方法はもちろん、「酸素マスクが出てきたら鼻と口に当てること」「救命胴衣は非常口で引いて膨らませること」なども解説されています。

 特に強調されているのが「荷物を持たないこと」。荷物を持つと、通路をふさぐだけでなく、脱出時に展開するスライドを破る可能性もあるそうです。同様の理由で、ハイヒールの着用も禁止としています。

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脱出機材を傷つける可能性があります(画像はYouTubeより)
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動画では緊急脱出時に「荷物を持たないこと」と強調しています(画像はYouTubeより)

 もちろん、事故に遭わないのに越したことはありません。しかし、いざというときのため、旅客機を利用する際にはしっかりと安全ビデオや乗務員のアナウンスを確認。緊急時には乗務員の指示に従いましょう。

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