市販の「お菓子の家キット」を大量に使って高層ビルを建てる動画が、笑えるうえに勉強になると評判です。
動画が投稿されたYouTubeチャンネル「ラムダ技術部」のラムダさんが施工に挑んだのは、「お菓子の家を巨大化する前例はたくさんあるのに、ビル状の高層建築に挑んだ例がない」との気付きから。その疑問に対し、「建築基準法に抵触する恐れがあるからでは?」との仮説を立てて、まず法律の勉強から始めました。たぶんそうじゃないけど、面白いからそれでいい。
その結果、ラムダさんは「用途地域によって10メートル以上の建築はできない」「近隣の建物に影を落とし続けるような建築物を作ってはならない」といった規制がネックと気付き、解決に同法第60条を利用。お菓子のビルを建てる場所を「都市再生特別地区」と設定し、各種の制限を無効化します。
法的なハードルをクリアしたところで工事は始まりますが、ここで新たな問題が発生。キットのクッキーをアイシングで接着し、上へ建て増しするだけでは強度が足りず、自重で崩壊してしまうのです。
そこでラムダさんは、建築学分野専攻の知人を設計士として招致。接着面など構造的に弱い箇所を、クッキーやトッポで補強し、強固な高層ビルを実現しました。
これで当初の目標は達成されたかに見えますが、今度はジンジャーブレッド主体の剛構造で、振動に弱い点が心配に。これを解消すべく、てっぺんにイチゴをつるして制震装置としたり、基礎にグミを取り付けて振動を抑えたり……徹底した対策の末にビルは見事に完成します。
動画はコメント欄では「しょーもないことを本気でやる動画好き」「『理科とは世界を少し楽しく出来るもの』と言われて一番納得する動画」と好評を博しました。ラムダさんは、前年もお菓子の家に耐震工事を施して話題に(関連記事)。ほかにも、「水素水から水素を除去」「どんなおならの音も消せる最強の音姫」など、ユニークな実験を行っています。
動画提供:ラムダ技術部
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