『セクシー田中さん』問題めぐる動画について日本シナリオ作家協会が謝罪 「故人の尊厳にも関わる軽率な行為」(1/3 ページ)
動画の出演者が原作者を軽視していると取られかねない発言に非難が寄せられると、動画を削除する対応をして物議を醸していた。
共同組合日本シナリオ作家協会は2月4日、公式YouTubeチャンネル「シナリオ作家協会チャンネル」の配信動画について「原作者と脚本家の関わり方などに関して敬意や配慮を欠いた動画を配信した」として謝罪した。
動画は『セクシー田中さん』の実写ドラマをめぐる騒動について、同協会が1月29日に公開した「【密談.特別編】緊急対談:原作者と脚本家はどう共存できるのか編」と題して投稿したもの。原作者の芦原妃名子さんが亡くなったことに関連して、脚本家と原作者との関係やドラマ製作の環境や問題点などが語られていたが、出演者の発言について「原作者を軽視しているように思える」など非難が寄せられると、2月2日に「出演者・関係者への誹謗中傷や脅迫等がございましたので動画は削除しました」とのコメントとともに削除されていた。
同協会はあらためて動画について「小説や漫画等を脚本化させていただく際の原作者と脚本家の関わり方などに関して敬意や配慮を欠いた動画を配信した」として謝罪。「先ず何よりもテレビドラマ『セクシー田中さん』の原作者である芦原妃名子様の訃報が伝えられた当日に、当該動画を配信したことは故人の尊厳にも関わる軽率な行為」だったとコメントしている。
原作者と脚本家の関わり方については、作品によってさまざまとしながら、「原作の脚本化にあたって、ゼロから作品を作り上げた原作者の意思と尊厳が人格権とともに守られなければならない」ことはどの作品においても決して変わらないと、その理念を会員と共有していくとしている。
物議をかもした動画での発言については、協会の会員をはじめとする出演者個人の意見を自由に配信できる場としてチャンネルを運営しており、「今回の動画内における出演者の発言も当協会の公式な見解ではなく、また当協会に所属する他の脚本家の意見を代弁するものでもございません」と強調した。
同協会は管理が不十分であったことを認め、チャンネルの運営方法を含め、意見と批判を真摯に受け止め、議論を重ねて改善していきたいとつづっている。
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