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「人間とAIは“共存”するのではなく“共依存”する」――押井守が語った人間とAIの関係性(2/4 ページ)

「犬の目を見ればね、そこに神様がいる」。

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人類はAIと共依存する

押井守

押井 こういう映画を作ったから誤解されているけど、僕はもともと理科系の人間じゃない。微積分でつまずいて数学を諦めた人間です。東京学芸大学の美術教育学科を受けたのも、受験科目に数学・物理がなかったから。そのぐらい理科系の頭を持っていないんです。

 ただ、戦闘機や軍艦のエンジンとか、技術の歴史なんかには昔から興味があって、そういう興味の延長で作ったのがこの作品なんですよ。言ってることは単純で、人間っていう現象は誰にも定義できないと。AIがたまたま自意識を持っちゃって、それに人間がどう対処するかって話なんですよ。最後には主人公がAIと融合するんですけどね。

 僕が言えることは結局、全ては文化だっていうことをもう一度冷静に考えるべきだってことです。AIと人類が共存できるかというのが今日の(イベントの)テーマになっているけれど、共存なんて絶対できないですよ。共存じゃなくて、多分、共依存するだけだと思う。要するに腐れ縁ですよ。

―― AIと人間は対立概念ということでしょうか?

押井 その境界を考えること自体に意味がないと思う。少なくとも日本人はそういうことに危機感を持たないと思う。危機感があるって言う人もいるけど、それはそう言いたいだけ。だってみんな平気でカードやスマホを使っているじゃないですか。

 人間って自分が作るものが基本的に大好きなんですよ。技術で可能なことは全部やろうとするし、それで危機が訪れたとしても滅びるなんてありえない。人間はしぶといですから。そんなことを考えた上で作ったのが、次の「イノセンス」という作品です。

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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。

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